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米FDA Hamburg長官が3月末で退任へ

公開日時 2015/02/26 03:51

米食品医薬品局(FDA)のMargaret A Hamburg長官が、2015年3月31日付で退任する意向を明らかにした。同長官がFDA全職員にあてたe-mailのなかで発表した。


Hamburg長官は、2009年にFDA長官に就任、多くの課題に直面するFDAのかじ取りを行ってきた。課題のなかには、偽造医薬品への対応、ジェネリック医薬品製品不足問題、オピオイド製剤乱用への対策、インドや中国からの輸入医薬品の品質問題などがあった。


一方、医薬品審査では迅速化、効率化を促進、「画期的新薬指定制度」も設置、新薬開発促進への施策を推し進めた。2014年には、51剤の新医薬品および生物製剤が承認され、この数字は過去20年間で最多となった。


新薬承認が加速している状況について、Hamburg長官は、FDAのブログで「これらの進展は、我々がヒトの生物学の理解を深めているからばかりではなく、すでに確立している安全性と有効性の基準を順守しながら、アンメットメディカルニーズを標的とした医療品(医薬品・医療機器)の開発および審査を促進するために資するFDAのイノバティブなアプローチが寄与している」と記している。


Hamburg長官は、輸入品の品質問題では自らインドの製造工場を視察、中国も訪問、医療当局幹部と会談、医薬品の安全性・有効性確保に協力体制を築くなど積極的に動いた。同長官は約6年間FDA長官を務めたが、歴代長官の中でも任期は長いほうだという。


後任の長官は、Duke UniversityのRobert Califf博士が有力とされている。Califf博士は、今年1月にHamburg長官に医療品およびタバコ担当次官として選任されたが、Hamburg長官は自分の退任を念頭に置いていたとみられ、 業界筋は同長官の退任は筋書き通りとの受け止め方のようだ。


なお、新たにFDA長官が就任する場合は、連邦議会の承認を要するが、しばしば民主・共和両党の政治的対立状況の中で承認が得られないケースが発生することも多い。しかし、Califf氏は科学界や業界での評価も高く、他の候補よりも反対は少ないのではないかとみられている。


正式な長官が決定するまでは、FDA最高科学責任者のStephen Ostroff博士が長官代行を兼務する予定。


 

 

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