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高薬価C型肝炎治療薬 引き下げ競争激化

公開日時 2015/04/15 03:50

高薬価で話題となっている米ギリアドサイエンシズのソバルディ(一般名:ソホスブビル)と米アッヴィのViekira Pak(一般名:オムビタスビル+パリタプレビル+リト ナビルの3剤配合剤および ダサブビルの同梱パック)が、公的保険メディケード(高齢者保険)やPBM(薬剤給付管理会社)の薬剤フォーミュラリー収載をめぐり、値下げ競争を激化しているようだ。米一般紙「The Wall Street Journal」(WSJ)4月8日号が報じた。


ソバルディおよびViekira Pakともにメディケードについては40%以上の値下げで納入し、一部の州での採用が広がっているという。だが大多数の州では、高薬価による財政負担の影響が大きいという理由で同剤へのアクセスを制限している。


全米メディケード管理者協会(NAMD)のMatt Salo専務理事は、WSJの取材に応じ、「1錠あたりの価格が1000ドルから安くなったことはラッキーだが、まだ我が国の数百万人のC型肝炎ウイルス感染患者に完全にアクセスできるようにするにはまだ高すぎる」と高薬価をなお問題視している。


各州のメディケードでは、2014年第3四半期までにC型肝炎治療薬に13億3000万ドルを消費、これは過去3年(2011-2013年)の同治療薬薬剤費の合計額とほぼ同じになるという。


ソバルディの1治療コースあたりの薬剤リスト価格は84000ドルである。各州は2014年第3四半期までで10億8000万ドルを同剤に費やし、全C型肝炎薬剤費の82%を占めたという。州が消費している薬剤費ではトップである。2番目は、米ジョンソン・エンド・ジョンソンのOlysio(シメプレビル)である。


メディケード受給者が、カリフォルニア州、ニューヨーク州についで米国で3番目に多いテキサス州では、同剤を採用していない。テキサス州広報官は、「価格が最大のネック」と述べ、それがソバルディを採用しなかったことに影響したとし、同州では、Vikiera Pakの採用を決めたことを明らかにした。


一方、カリフォルニア州では、C型肝炎から非代償性肝硬変に悪化する間際の患者にはソバルディを処方できるにかかわらず、同州の医師が当該患者に対して同剤を処方しても、PBMがそれを拒否する例が出ているとの報告があるという。当該PBMでは、州のガイドラインの条件を満たしていれば、価格に関わらず、患者にアクセスを保証していると話している。同州の報道官は、「不適切な使用拒否例の報告を受けてはいるが、大多数は、適切になされている」と答えている。


ソバルディをめぐる価格競争がさらにメディケアなどでの同剤採用を促進させるか注目されている。
 




 

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