第一三共 デュシェンヌ型筋ジス薬の国内治験開始 20年までの承認目指す
公開日時 2016/02/26 03:51
第一三共は2月25日、官民ファンドの産業革新機構などとの共同投資によるOrphan Disease Treatment Institute(東京都品川区)と開発中のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬(開発コード:「DS-5141b」)の国内治験を開始したと発表した。2020年までの承認を目指す。
発表によると、フェーズ1/2で被験者に対する投薬を開始した。DMDの原因は、遺伝子の変異により患者の筋細胞でジストロフィンタンパク質が産生されないことにある。それに対し同剤は、変異した遺伝子による情報を読み飛ばすこと(エクソン45スキップ)で、機能するタンパク質を発現させ、結果として筋機能の改善につながることが期待される核酸医薬品。
DMDは、新生男児の約3500人に1人で発症することが知られている極めて重篤な遺伝性希少疾患。筋肉の萎縮や筋力低下を招き、一般的には、10歳代前半までに自立歩行不能、20~30歳代で呼吸不全あるいは心不全で亡くなるとされる。