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米ファイザー アラガンとの合併を断念 節税のメリットなく

公開日時 2016/04/08 03:50

米ファイザー社とアイルランド・アラガン社は4月6日、両社の合併を断念すると発表した。米財務省によるタックス・インバージョン(課税地移転=租税回避)に対する規制強化策が4日に発表されたことを受け、合併しても新規制が適用されると節税によるメリットがなくなると判断した。ファイザーは、今回の買収断念により、アラガンに買収関連経費として1億5000万ドルを支払うことに合意している。

ファイザーのIan Read会長兼CEOは、「ファイザーはこの買収に力(競争力、経営力など)の観点からアプローチし既存戦略の加速化を狙い、将来性ある統合と見ていた」と述べた。その上で、「我々は、我々のイノベーティブ医薬品事業部およびエスタブリッシュ医薬品事業の価値を向上させることに焦点を絞り続ける」と語り、最近上市した、肺炎球菌ワクチン成人用Prevnar13、抗がん剤Ibrance、抗凝固剤Eliquis、抗リウマチ剤Xeljanzなどが市場によく受け入れられていることを報告。同社製品に自信を示し、さらにパイプライン後期段階に魅力的な薬剤候補物質が多数あるとし、ビジネス機会拡大に邁進する考えを示した。

さらにRead会長兼CEOは、2016年末までにはイノベーティブ医薬品事業部門とエスタブリッシュ医薬品事業部門の分離を先に進めるか否かについて、一定の結論を得るとしていることも明らかにした。ファイザー社は常に株主価値の向上に取り組んでいることも強調した。

アラガン社のBrent Saunders社長兼CEOは、「我々は、ファイザー社との合併がもはや前進しなくなったことを残念に思う」としながらも、今後は、同社の得意分野での強力なブランドを用いて継続的な成長を目指す方針を示した。

米財務省のJacob J Lew長官は、今回の対策強化により、インバージョンを行うとする企業には大きな影響を与えるが、法制化なしにはインバージョンを完璧に食い止めることは出来ないと指摘、連邦議会に対して、今年中に「反インバージョン法」制定を促すよう求めるとの考えを示した。

ファイザーは、2014年の英アストラゼネカ社(AZ)買収によっても節税を狙いのひとつとしていたもののAZや英議会などの反発を受け、断念したあとの大型買収案件だっただけに大きな戦略変更を迫られそうだ。


◎ファイザー・アラガン「日本での影響はない」


ファイザー日本法人の広報は、「日本で特に影響を受けることはない」と説明。イノベーティブ医薬品事業部門とエスタブリッシュ医薬品事業部門の分離についても、本社での決定を受けた上での対応となることから、現時点では分離の計画もないとコメントした。

アラガン・ジャパン広報部も本社の統合が2016年後半に予定される中で日本での統合はあくまで計画段階であったことを強調。日本での影響はないとコメントした。

 

 

 

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