テルモ 国内初のスプレー式癒着防止材「アドスプレー」の承認取得 16年度中に発売へ
公開日時 2016/06/27 03:51
テルモは6月23日、外科手術で使用される癒着防止材アドスプレーの承認を21日付で取得したと発表した。癒着防止材はフィルム貼付式が多く使用されているが、アドスプレーは国内初のスプレー式となる。開腹術や内視鏡手術といった術式を問わず処置部位に簡便にアクセスでき、目的とする部位への適切な噴霧ができるとしている。保険収載を経て2016年度中に発売する予定。
外科手術などで欠損または損傷した生体組織が修復する過程では、本来なら離れている臓器・組織面が連結してしまうことがある。これは術後癒着と呼び、術式にかかわらずあらゆる手術部位で50~90%で起こるとされる。腸閉塞、不妊症、慢性骨盤痛など手術後に生じる合併症の主要な原因にもなっている。
同社は承認取得にあたり、「アドスプレーの拡大を通じて、手術を受けた患者の癒着を起因とした腸閉塞、不妊症、慢性骨盤痛などの合併症リスク低減を目指す」とコメントしている。