厚労省 メルクセローノのアービタックスで副作用報告漏れ 42例 社内体制の改善指示
公開日時 2016/08/04 03:50
厚労省は8月3日、メルクセローノが販売する抗がん剤アービタックスに関する42例の未報告副作用情報があったと発表した。同社から報告を受けたもの。報告された症例は既知の症例か未知でも同剤以外の原因が考えられ、追加の安全対策は必要ないとしているが、同社に対し再発防止策を指示した。
メルクセローノによると、医薬品医療機器総合機構(PMDA)から副作用報告に関するデータの信頼性について指摘を受け、社内データベースと原資料を照会した結果、未報告症例が確認された。厚労省は、同社の安全管理統括部門での使用成績調査票に対する確認が不十分で、有害事象の症例を認識しなかったことを理由に挙げ、原因と改善方策を1カ月以内に報告するよう文書で指示した。
メルクセローノは同日、「再発防止策の検討をすでに開始しており、今後の徹底を図る」と発表した。