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薬食審・第二部会 新薬2製品を審議、承認了承 結腸・直腸がん治療薬ザルトラップなど

公開日時 2017/02/06 03:52

厚労省の薬食審医薬品第二部会は2月3日、新薬2製品の承認の可否について審議し、全て承認を了承した。この中にはサノフィが申請した進行・再発の結腸・直腸がん治療薬ザルトラップ点滴静注が含まれる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請社名)

ザルトラップ点滴静注100mg、同点滴静注200mg(アフリベルセプト ベータ(遺伝子組換え)、サノフィ):「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。

腫瘍への血管新生を阻害し、腫瘍増殖抑制作用を示すVEGF阻害薬。用法・用量は、イリノテカン塩酸塩水和物、レボホリナート及びフルオロウラシルとの併用において、通常、成人には2週間に1回、1回4mg/kg(体重)を60分かけて点滴静注する、というもの。患者の状態により適宜減量する。

対象患者はオキサリプラチンを含む化学療法歴を有する治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん患者。類薬にはアバスチンやサイラムザなどがあり、臨床上の位置付けはセカンドライン以降での治療選択肢のひとつとなる。日本では2016年4月に申請された。海外では、結腸・直腸がんの適応で72の国または地域で承認済(16年9月現在)。

レブラミドカプセル2.5mg、同5mg(レナリドミド水和物、セルジーン):「再発又は難治性の成人T細胞白血病リンパ腫」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。

成人T細胞白血病リンパ腫の国内推計患者数は2000人といわれる。多くは再発、進行し、その際の有効な治療法は十分ではない。セルジーンが2016年6月に一変申請していた。同剤はサリドマイドの誘導体。サリドマイドと同様にアポトーシス誘導、腫瘍壊死因子(TNF)-α等のサイトカイン産生抑制、Tリンパ球及びナチュラルキラー細胞の活性化、血管新生抑制などの作用を持ち、これら作用による腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。海外では成人T細胞白血病リンパ腫を対象とした開発は行われていない(16年6月現在)。

【報告品目】(カッコ内は一般名と申請企業名)

報告品目は、PMDAの審査段階で承認が了承され、部会での審議が必要ないと判断されたもの。
 
オゼックス細粒小児用15%(トスフロキサシントシル酸塩水和物、富山化学):「肺炎マイコプラズマ」を適応菌種に追加する新効能医薬品。再審査期間なし。
 
マイコプラズマ肺炎治療には、マクロライド系抗菌薬が第一選択薬として使用が推奨されているが、近年、マクロライド低感受性株の分離頻度の上昇が報告されている。同治療に関し、関係学会からはキノロン系抗菌薬での適応拡大を求める要望書が厚労省などに出され、同剤が「小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011追補」で同治療の選択肢とされている。これら状況を受け富山化学が適応追加に向けて開発し、2016年5月に一変申請していた。
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