中外製薬は７月21日、血友病Aを対象に開発中のエミシズマブ（遺伝子組換え、開発コード：ACE910）について、日本で同日に承認申請したと発表した。予定効能・効果は、「血液凝固第VIII因子に対するインヒビターを保有する先天性血液凝固第VIII因子欠乏患者における出血傾向の抑制」としている。

厚労省から16年８月に希少疾病用医薬品の指定を受けている。なお、米国では、「12歳以上で血液凝固第VIII因子のインヒビターを保有する血友病A患者に対する予防投与療法」として、15年９月に米FDAから画期的新薬（Breakthrough Therapy）に指定されている。

同剤は、独自の抗体改変技術を用いて創製したバイスペシフィック抗体。活性型第IX因子と第X因子に結合し、活性型第IX因子による第X因子の活性化反応を促進することで、血友病Aで欠損または機能異常をきたしている第VIII因子の補因子機能を代替する。