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JCR・芦田会長 GSKとの資本解消を申し出 「臨床開発に入るまで時間かかる」

公開日時 2017/09/25 03:51

JCRファーマの芦田信会長兼社長は9月22日、東京都内で開いたメディパルホールディングスとの業務資本提携の共同発表会で、これまで筆頭株主だった英グラクソ・スミスクライン(GSK)との資本関係がなくなり、メディパルが筆頭株主となることに関し、「我々からGSKに1年半ぐらい前から資本の解消をしてほしいと申し出て、その交渉がうまくできた」と経緯を語った。また、メディパルとは年内にも米国に合弁会社を設立し、JCRが国内開発中の血液脳関門通過型ハンター症候群治療酵素製剤「JR-141」のグローバル展開を進めることに意欲を示した。

JCRとメディパルとの業務資本提携契約の記事は、こちら(9月22日付で既報)

GSKに資本の解消を求めた理由については、GSKの注力領域が提携当初のレアディジーズ(希少・難治性疾患)から近年、オンコロジーなどにシフトしたことに加え、「製薬企業は大きくなればなるほど、臨床開発に入るまで時間がかかってしょうがない。我々のような会社は、できるだけ早く開発を進めたい」と述べ、理由のひとつに臨床開発入りまでのスピード感を挙げた。芦田会長は、「(GSKは)スピード以外は、非常に良い紳士的な会社で、我々は自由に(創薬活動が)できた」とも話した。

JCRはレアディジーズに対して独自のバイオ技術や細胞治療・再生医療技術で挑戦していくスペシャリティファーマ。GSKは現在、呼吸器、HIVを含む感染症、オンコロジー、免疫・炎症性疾患――の4領域に注力している。これまで注力領域のひとつに位置付けていたレアディジーズは、これら4領域の中のレアディジーズを手掛ける方針。

■メディパルHD・渡辺社長 「JCRの良さ残せるビジネスパートナー」

メディパルHDの渡辺秀一社長は共同発表会で、「規模のメリットがある産業だが、薬というのは、規模だけでは解決できない難病もある」とし、「JCRとともに、日本発の薬剤を世の中のため、世界のためになるのであれば、我々もその夢を一緒に追いかけてやっていきたい」と述べた。

両社は2011年に開発投資契約を結び、造血幹細胞移植後の急性移植片対宿主病(GVHD)に用いる日本初の他家由来再生医療等製品「テムセルHS注」の開発に成功、16年2月に発売した。テムセルがマイナス150度以下の超低温での保管や輸送が必要なことから、両社で「超低温輸送システム」も開発し、全国の医療機関に供給している。

渡辺社長は、テムセルの輸送システムの開発経験を引き合いに、「これからの高分子の医薬品のほとんどは温度管理が必要になる。そうすると、製造するメーカーの進捗度合いをみながら、我々が運ぶ準備を同時にしないといけない。製造業と流通業の深い関係を作っていかなければならない」と指摘した。

さらに、JCRの良さや強みは「自由闊達な研究ができること」と強調した上で、「(ビジネスパートナーが)製薬企業だと、自分たちのカラーにしようとし、JCRの良さがなくなる。JCRの良さを残しながらビジネスパートナーができるのは卸だったということ」と述べ、今回の業務資本提携に至ったと説明した。

メディパルは関係当局の審査を経て、10月下旬にJCR株の22.46%を保有する筆頭株主となる予定。業務提携の中には、JCRの開発品の米国を皮切りにしたグローバル展開がある。米国に共同で設立する合弁会社を通じて、JR-141などの米国開発を始める計画だが、超低温輸送など製品流通に工夫が必要な場合はメディパルもその手段を検討する。

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