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骨太方針2018、成長戦略を閣議決定 RWD利活用で革新的新薬創出を後押し

公開日時 2018/06/18 03:51

政府は6月15日、臨時閣議を開き、経済財政運営と改革の基本方針2018(骨太方針2018)と未来投資戦略2018(成長戦略)を決定した。人工知能(AI)やロボット、IoTなど第四次産業革命が社会に変革を起こす中で、医療分野でもリアルワールドデータ(RWD)の活用による生産性向上を通じて成長する姿を描いた。具体的には、PMDAの 医療情報データベース(MID-NET)と疾患レジストリーであるクリニカル・イノベーション・ネットワークの連携を通じた革新的新薬の創出や、患者データを全国の医療機関などで共有する「保険医療情報ネットワーク」の2020年度の本格稼働に向け、今夏を目途に改革工程表を策定することなどを盛り込んだ。

骨太方針では、社会保障費については2019~21年度を「基盤強化期間」に位置付けたが、自然増の抑制目標は明示せず、「2020年度に向けてその実質的な 増加を高齢化による増加分に相当する伸びにおさめることを目指す」と記載するにとどめた。一方で、団塊世代が後期高齢者に入る2022年度以降は、社会保障費が急増することを指摘。さらに人口減少が重くのしかかる「2040年頃を見据え、社会保障給付や負担の姿を幅広く共有し、 国民的議論を喚起することが重要」とした。そのため、予防・健康づくりの重要性を強調。糖尿病については、県・国民健康保険団体連合会(健保連)、地域医師会が連携する埼玉県の取り組みをあげ、地域で重症化予防に取り組むことが必要とした。

また、成長戦略として、認知症、再生医療、ゲノム医療などの「社会的課題解決に資する研究開発を、優先順位を付けて推進する」と明記した。特に認知症については、官民連携プラットフォームの18年度中の構築などを通じ、実証の場として革新的新薬やサービスの創出につなげることも盛り込んだ。

◎バイオシミラー「有効性・安全性の理解得ながら推進」

医薬品関連では、与党の意見を踏まえ、原案段階にあった「革新的新薬を評価しつつ、長期収載品の薬価をより引き下げること」が削除された。また、バイオ医薬品とバイオシミラーについては、国際競争力の強化に向けた取り組みを求めたが、バイオシミラーについては「有効性・安全性等への理解を得ながら研究開発・普及を推進する」ことを新たに盛り込んだ。

新規医薬品や医療技術の保険収載に際し、「費用対効果や財政影響などの経済性評価や保険外併用療養の活用」を検討することは明記された。風邪など軽度な医療の負担が課題となる中で、OTC類似薬の保険適用を検討する必要性を盛り込んだほか、生活習慣病治療薬の処方について、費用面も含めたいわゆるフォーミュラリの在り方の検討も盛り込んだ。CAR-T療法や遺伝子治療など、高額薬剤の登場が想定される中で、負担と給付の議論は国民も巻き込んだ議論となりそうだ。

◎G1・G2 薬価引下げの期間短縮も検討

2021年度から実施する毎年薬価改定に絡めて、「19年度、20年度は全品目の薬価改定を行う」と明記。21年度における薬価改定の対象範囲について、「この間の市場実勢価格の推移、薬価差の状況、医薬品卸・医療機関・薬局等への影響などを把握した上で、2020年度中にこれらを総合的に勘案して、決定する」とした。また、20年度の薬価改定に向けて、新薬創出等加算対象品目を比較薬とする場合の薬価算定の見直し、効能追加等による革新性・有用性の評価、長期収載品の段階的な価格引き下げまでの期間のあり方についても所要の措置を検討するとした。

薬価については、18年度薬価制度改革で長期収載品を段階的に引き下げるG1・G2ルールが盛り込まれたが、「段階的な価格引下げまでの期間の在り方」について検討することも盛り込まれた。また、新薬創出等加算対象品目を比較薬とする場合の薬価算定の見直しも明記された。このほか、オンライン服薬指導について次期医薬品医療機器等法(薬機法)改正の議論の中で検討するほか、後期高齢者の窓口負担の在り方や、地域独自の診療報酬の設定を検討することなども盛り込まれた。
 

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