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キュア・アップ 国内初のニコチン依存症治療用アプリを承認申請 20年春の保険適用目指す

公開日時 2019/05/31 03:50

医療系ITベンチャーのキュア・アップ(東京都中央区)は5月30日、スマートフォンで用いるニコチン依存症治療用アプリを医療機器として承認申請を行ったと発表した。ニコチン依存症の診断を受けた患者が対象で、禁煙治療と並行して用いる。患者がアプリに日々の療養生活を記録すると、個々の患者に最適な指導や助言を返信、禁煙を支援する。治療用アプリの承認申請は日本で初めて。2020年春の保険適用を目指す。

同社は、生活習慣病や精神疾患など生活改善や認知行動の見直しが有効とされる慢性疾患にはアプリの活用は適していると見ている。脂肪肝治療用、高血圧治療用を開発中でフェーズ2まで進めており、対象疾患の拡大も検討している。

申請したアプリは、同社が慶應義塾大学医学部内科学(呼吸器)教室と共同で開発した。このアプリは医師がニコチン依存症の患者に処方し、保険適用されている禁煙治療とともに6か月用いる。患者が服薬の状況や喫煙欲求の程度などの生活記録をアプリに入力。医学的なエビデンスに基づいた専門的な心理療法や服薬管理、コーチング、疾患教育などがリアルタイムで自動で返信される。受け取った患者が禁煙できるよう行動を見直すきっかけをつくる。同社によると、ニコチン依存症は1400万人以上との報告もあるが、診断されている患者は年30万人という。

治験は17年10月~18年12月まで、国内31医療機関で、584人を対象に実施した。禁煙外来による12週間の治療をベースに、治療用アプリを用いた群と、対照群アプリを用いた群に無作為に分け、前向きに2群を比較。主要評価項目の9~24週の継続禁煙率では、治療用アプリ群が63.9%(182例/285例)、対照群が50.5%(145例/287例)。治療用アプリ群が13.4ポイント上回り、対照群と比べて統計学的に有意に高いという結果が得られた。

治験調整医師を務めた慶應義塾大学医学部内科学(呼吸器)教室の舘野博喜氏(写真左)は同日のキュア・アップの記者会見に同席し、治療用アプリ群が対照群を13.4ポイント上回った結果について「(禁煙補助薬の)バレニクリン維持療法にも匹敵する」と指摘した。

キュア・アップの佐竹晃太社長(医師、写真右)は会見で、「アプリの導入により、これまで介入できなかった医療機関の外、在宅での介入ができるようになる。患者が困った時に、医師の代わりとなって、信頼性と有効性が担保されたガイダンスを出すことができる」と、治療用アプリの意義を強調した。製薬企業との協業については「必須とは考えていないが、機会を見て判断したい」と話している。

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