協和キリンは７月29日、同社の100％子会社である協和キリンフロンティアが腎性貧血治療薬「ダルベポエチン　アルファ注シリンジ「KKF」」を８月５日に発売すると発表した。先発品は、親会社である協和キリンの主力品であるネスプ。今回発売される製品は、製造を親会社が請け負い、原薬や添加物など製造過程が同じ、いわゆる“バイオセイム”だ。低薬価のマーケットインパクトが大きい透析市場だけに、中医協でも薬価をめぐる議論が巻き起こり、最終的に0.7掛けとすることが決まっていた（関連記事）。

同製品は製造販売元である協和キリンフロンティアから、協和キリンが製造を受託。原薬や添加物も先発品と同様で、同じ工場で生産される。適応は腎性貧血のみで、ネスプの持つ「骨髄異形成症候群に伴う貧血」の適応は現時点では持たない。

情報提供・収集活動については、協和キリンフロンティアが主体となり、協和キリンの一部と連携した体制を敷く。安全性管理や品質保証などは、協和キリンフロンティアが主体的に担うとしている。なお、協和キリンは先発品のネスプとオルケディアの情報提供活動を担う腎領域専門のMRとして370人体制を敷いており、現時点で体制の変更はないという。

【訂正】下線部の製品名に誤りがありました。訂正いたします（７月30日　11時50分）

製品名と薬価は以下の通り。
ダルベポエチン アルファ注5µg シリンジ「KKF」（876円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注10µg シリンジ「KKF」（1546円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注15µg シリンジ「KKF」（2154円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注20µg シリンジ「KKF」（2727円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注30µg シリンジ「KKF」（3801円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注40µg シリンジ「KKF」（4811円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注60µg シリンジ「KKF」（6706円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注120µg シリンジ「KKF」（1万1831円/シリンジ）
ダルベポエチン アルファ注180µg シリンジ「KKF」（1万6492円/シリンジ）