協和キリン 26年度中間決算コア営業利益79.6%増の661億4900万円 クリースビータやポテリジオ牽引
公開日時 2026/08/04 04:51
協和キリンは8月3日、2026年12月期第2四半期決算で売上収益が前年同期比14.3%増の2636億2900万円、コア営業利益が79.6%増の661億4900万円の増収増益だったと発表した。低リン血症性くる病・骨軟化症治療薬・クリースビータや、抗悪性腫瘍剤・ポテリジオが、北米やヨーロッパなどのEMEAを中心に売上を伸ばした。また、ロカチンリマブのアップフロント収益の一括計上など技術収入の増加も売上を牽引した。アブドゥル・マリック代表取締役社長CEOは同日開いた決算説明会で、「堅調な財務業績を達成するとともに、グローバル戦略製品の成長を継続した」と強調した。
◎クリースビータ 北米・EMEA・日本で2桁成長
クリースビータのグローバルでの売上高は、前年同期比19%増の1188億円。国内では骨代謝領域専任室を中心としたプロモーション強化や疾患認知向上策などが奏功し、前年同期比15%増の70億円を売り上げた。北米では患者発掘活動や患者サポートプログラムの強化が需要拡大につながり、売上高は円貨ベースで17%増の751億円。EMEAではAIを活用した患者特定の強化などを実施し23%増の344億円となった。
ポテリジオは、北米で機械学習やAIを活用した患者動態分析の高度化や営業体制の強化が奏功し、円貨ベースで前年同期比21%増の193億円となった。一方でマリック社長CEOは、通期目標の達成に向けて「更なる営業力向上や需要創出が必要である」との認識を示した。
このほか、米国ノースカロライナ州サンフォードで建設中のバイオ医薬品工場が、80件を超える応募から7社のみが選定されたFDAの「PreCheckパイロットプログラム」の対象施設に選ばれたことも報告した。FDAとの早期対話を通じ、施設立ち上げの迅速化を図る。
◎C-suite体制で企業価値向上へ
マリック社長CEOは、資本市場との対話を経営に直結させる重要性を強調した。経営戦略を検討する過程について、「今まで十分耳を傾けてこなかったという反省がある」と述べ、「さまざまなステークホルダーの方に耳を傾け、目線を合わせた形で市場と連携していく」と語った。経営陣がクロスファンクションで連携し、企業価値向上を目指す考えだ。
3月に発足したC-suite Executiveチームでは、①既存主力製品の価値最大化、②規律に基づいた戦略投資の積極的な検討、③次世代成長基盤の確立、④成長を支えるオペレーショナルエクセレンスの追求――、の4項目を重点施策に掲げる。このうちオペレーショナルエクセレンスについて、五十嵐孝史CFOは、海外事業の拡大を見据えたグローバル調達基盤の構築に着手したと説明。「データに基づくグローバルな調達機能の強化に取り組んでおり、ITシステム、プロフェッショナルサービス、R&D関連の外部委託など、支出規模の大きい重点カテゴリを特定し、可視化された支出データを基にした最適化の取り組みを進めている」と述べた。
【連結業績(前年同期比) 26年予想(前期比)】
売上収益 2636億2900万円(14.3%増) 5200億円(4.7%増)
コア営業利益 661億4900万円(79.6%増) 1300億円(18.4%増)
親会社所有者帰属中間利益 306億1800万円(87.6 %増) 750億円(11.9%増)
【主要製品売上(前年同期実績)26年予想、億円】
クリースビータ 1188(998)2354
日本 70(61)147
北米 751(640)
EMEA 344(280)
その他 22(17)
ポテリジオ 259(216)546
日本 8(7)14
北米 193(160)409
EMEA 57(49)120
その他 1(1)2
Libmeldy/Lenmeldy 49(44)100
フォゼベル 45(37)116
ダーブロック 82(69)162
ネスプ 4(9)8
ダルベポエチン アルファ注シリンジ「KKF」 45(49)92
ジーラスタ 71(91)162
ロミプレート 63(73)114
オルケディア 56(54)116
リツキシマブBS「KHK」 31(32)57
ノウリアスト 29(31)51
ハルロピ 21(21)40
技術収入 398(255)749
ベンラリズマブ ロイヤルティ 194(157)