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ラニチジン問題 GSKは患者からも全ロット回収 代替薬処方の費用負担も GE薬協加盟10社も追随へ

公開日時 2019/10/11 03:52
海外で原薬から発がん性物質が検出された問題で、グラクソ・スミスクライン(GSK)は10月10日、ザンタック(ラニチジン塩酸塩)について、患者の手元にある製品も含めた全ロットの自主回収(クラスⅠ)を開始した。患者が服用を終える前のザンタックを代替薬に切り替えるために生じる薬剤費や再診料、代替薬剤処方のために発生した交通費(一律3000円)も同社が支払う。一方、ザンタックの後発品を販売するジェネリック製薬協会に加盟する10社もこれを踏まえ、GSKと同様の措置を行う方針を固めた。週明け15日にも各社が発表する方向で調整を進める。

今回の問題は、海外においてザンタックで基準値を上回る発がん性物質N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたことで発覚した。その後、厚労省の指示で全メーカーに対して調査を要請。後発メーカーは、NDMAの検出有無を問わず、相次いで「クラスⅠ(その製品の使用等が、重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る状況)」で全ロットの回収に踏み切った。

こうしたなかGSKは、問題発覚後、9月26日から一貫して、「クラスⅡ(その製品の使用等が、一時的な若しくは医学的に治癒可能な健康被害の原因となる可能性がある状況又はその製品の使用等による重篤な健康被害のおそれはまず考えられない状況)」で、限定したロットのみを回収してきた。同社以外の製薬企業がクラスⅠで回収を進めるなかで、9日になりクラスⅠに切り替え、全ロット回収に取り組むこととした。

医療現場からは、製薬企業による回収クラスや対応の違いによる懸念の声があがっていたが、同社が対応を変更したことで、ここにきて全社の対応の足並みがようやく揃うことになる。なお、発がん性物質の原因は究明中だが、複数の関係者によると、理論上ラニチジンの化学構造から発がん性物質の発生リスクを完全に排除することができないという。

◎GSK 「お詫びとお知らせ」を自社のホームページに公開


GSKは同日、医療関係者向けに「お詫びとお知らせ」を自社のホームページに公開し、製品の自主回収と、ザンタックを服用する患者の治療変更によって発生する費用負担についての周知を始めた。回収対象は、全ロット。同社が負担するのは、①代替薬剤費、②代替薬剤処方のための再診料、③代替薬剤処方のために発生した交通費(一律3000円)―としている。なお、これら費用は医療保険外の取り扱いとして、ザンタック上の残薬についても返金はしないとしている。

患者向けには、「可能な限り早々に処方された医療機関等もしくは調剤薬局にお手持ちの薬剤をお持ちいただくようお願い申し上げる」としている。ただ、医師、薬剤師への相談なく製品の服用を中止することは胃・十二指腸潰瘍などの症状を悪化させるリスクがあるとしている。

GSKは、「1981 年以降に収集した動物におけるデータ、公表されている文献及び弊社が入手している臨床における安全性情報を含め、すべての情報を包括的に確認し、安全性に関するモニタリングを定期的に実施してきているが、これまで発がん性との関連は確認されていない。2019 年 9 月時点の確認では、これまで通り製品を服用しても、ベネフィット(有効性)とリスク(安全性)のバランスが変化することはありません」とコメントしている。ザンタックは、1984年に上市され、国内で30年以上販売されている。

同製品については、化学構造上、NDMAの発生リスクが否定できないことなどが複数の関係者から指摘されており、市場撤退を検討する企業も出始めている(関連記事)。

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