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新型コロナ 無症状の感染者を国内初確認 疑似症サーベイランスの範囲拡大へ

公開日時 2020/01/31 04:50
無症状ながら新型コロナウイルスに感染している症例が1月30日、国内で初めて確認された。安倍晋三首相は同日、「新型コロナウイルス感染症対策本部」を立ち上げ、「感染拡大防止のため、これまでのサーベイランスの考え方に捉われることなく、あらゆる措置を講じる」と述べた。首相指示を受けた加藤厚労相は、「疑似症サーベイランスの範囲を見直していく」と強調し、速やかに対応する考えを示した。

無症状で感染が確認されたのは、40代の男性と50代の女性の2人。いずれも29日に、政府が用意した武漢市からのチャーター便で帰国していた。帰国者全員が検査対象となっていたことから、検査を受けた結果、感染が発覚したという。2人は現在、医療機関に入院している。

このほか鼻汁や咽頭痛などの症状が出ていた50代の男性も、検査の結果、陽性と確認され、医療機関に入院した。これにより同日12時時点で、国内で新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは、計11人となった。

◎サーベイランスだけでなく「柔軟かつ機動的な対策を」 政府・対策本部


国は感染拡大防止に注力する姿勢を鮮明にした。政府はこの日、「新型コロナウイルス感染症対策本部」を立ち上げた。安倍首相は、無症状の感染者が出たことで、「これまで実施してきた水際対策などのフェーズを、もう一段引き上げていく必要がある」との見解を表明。「今回のウイルスの特性をしっかりと踏まえながら、感染拡大の防止を何よりも第一に、事態の推移を十分に注視しながら、これまでの発想に捉われることなく、柔軟かつ機動的な対策を講じる」と述べた。中国武漢市に滞在する日本人については希望者全員を帰国させるほか、帰国者の健康管理に注力する必要性を指摘し、DMATの仕組みなどを活用した医師の派遣などを関係閣僚に要請した。

これを受け厚労省は、全部局長を集めた対策推進本部を開催。加藤厚労相は、疑似症サーベイランスの対象を、これまでの「武漢市から帰国し、肺炎症状がある人、もしくは肺炎患者と濃厚接触があった人」から拡大することを明言した。新型インフルエンザの対応などを踏まえ、先手を打つ対策を推し進めたい考えだ。このほか、検疫体制の強化や、マスクなどの医療物資の供給、医療提供体制などについて、「速やかに対応できる体制をしっかりと作っていただきたい」と指示した。


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