米大手卸・マケソンと大手調剤チェーンのウォルグリーンがドイツで合弁会社設立 患者中心のソリューション提供
公開日時 2020/11/06 04:51
米大手医薬品卸業マケソン・コーポレーションと米大手薬局チェーン・医薬品卸業ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス社は11月2日、ドイツで両社の卸業子会社を統合させた合弁会社の設立を完了させたと発表した。合弁会社では、患者満足度を高めるという患者中心のソリューションを提供するという理念で顧客への新規サービス提供や業務の効率化を図る。さらに、効率的な流通ソリューションの提供、スケールメリットを追究、ドイツ医薬品卸市場に刺激をもたらすことで思惑が一致した。
両社は、2019年12月に、ドイツにおけるマケソン社子会社のGEHE Pharma Handel社とウォルグリーン社の子会社であるAlliance Healthcare Deutschland社を統合し、新規合弁会社の設立を発表。関係当局からこのほど、認可を得た。ウォルグリーン社が株式の70%、マケソンが30%を保有する。合弁会社に関する金銭的条件などについては非公開としている。
◎ヘルスケア・エコシステム構築で革新的ソリューション提供を 薬剤師の地位向上も
ウォルグリーン社のOmella Barra最高執行責任者(COO)は、「我々の医薬品卸業部門にとってはワクワクする一歩だ。我々がドイツの製造業者や薬剤師に対し、革新的なサービスを提供するユニークな機会を作ることになる」とコメントした。
マケソン・インターナショナルのKevin Kettler経営委員会会長兼社長は、「この戦略的提携により、我々はドイツにおける医薬品流通の将来の強化および安定に寄与できる。彼らとともに患者、薬局および製造業者におけるドイツでのヘルスケア・エコシステムにベネフィットをもたらす業務の成功モデルを作ることを期待している」と話した。同社は、付加価値を持つ革新的なサービスの実現や、デジタル化の推進する考え。さらに、経営の卓越性を生み出すヘルスケアのプロとして、薬剤師の地位の向上にも取り組む意向を示している。
ウォルグリーン社は、世界25か国以上にプレゼンスを持ち、41万5000人を雇用している。また、薬局チェーンとしては11か国で1万8500軒の店舗を持っているほか、卸としては、20か国で390か所の流通センターを持ち、毎年23万軒の薬局、開業医、ヘルスセンターおよび病院に供給している。