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全身性ALアミロイドーシス治療薬ダラキューロ 日赤・石田部長「早期治療可能に」 ヤンセン主催セミナーで

公開日時 2021/09/06 04:48
日本赤十字社医療センター血液内科の石田禎夫部長(骨髄腫アミロイドーシスセンター長)は、ヤンセンファーマ主催のメディアセミナーで、全身性ALアミロイドーシス治療薬・ダラキューロ配合皮下注(一般名:ダラツムマブ(遺伝子組換え)・ボルヒアルロニダーゼ アルファ(遺伝子組換え)製剤)が登場したことにより、「早期に有効な治療ができ、劇的に治療が変わる」と意義を強調した。

同剤は、CD38を標的とするモノクローナル抗体で、全身性ALアミロイドーシスに対する初の治療薬となる。プロテアソーム阻害薬・ベルケイド(ボルテゾミブ)、ステロイド製剤・デカドロン錠(デキサメタゾン錠)、アルキル化剤・注射用エンドキサン(注射用シクロホスファミド水和物)の計4剤を併用下で投与する。

国際共同第3相試験では、未治療の全身性ALアミロイドーシス患者を対象に、ダラツムマブ皮下投与製剤をシクロホスファミド水和物、ボルテゾミブ、デキサメタゾンと併用(DCyBorD療法群)した場合と、シクロホスファミド水和物、ボルテゾミブ、デキサメタゾンを投与する群(CyBorD療法群)と比較検討した。対象は、新たに全身性ALアミロイドーシスと診断され、測定可能な血液学的病変を有し、1つ以上の臓器病変を有する患者388例。主要評価項目である血液学的完全奏効(hemCR)率は、DCyBorD療法群で53%、CyBorD群で18%だった(P<0.0001)。 

◎感染症に留意の必要性も 好中球減少や肺炎、心不全が増加

石田部長は、「移植をした場合の完全奏功率は4割前後なので、それ以上の結果が得られている」と評価した。年齢や心臓のステージ、心アミロイドーシスの有無、染色体異常の有無によらず、完全奏功が得られたことも説明した。一方で、好中球減少症や肺炎、心不全などの有害事象が1.4~3.5ポイント増加している。これについて、「非常に多く有害事象が増えたということではないと感じているが、感染症について注意していくことが重要だ」と述べた。

またDCyBorD群の心臓への臓器奏効率は、6か月時点で42%(CyBorD群で22%)、12か月時点で57%(CyBorD群で28%)となり、「対照群と比較して、倍以上改善した」と述べた。

このため石田部長は、「ダラツムマブの併用療法は、今後、国内を含め世界のALアミロイドーシスに対する標準療法として、移植非適応患者について推奨されるほか、移植適応患者に対する導入療法としても考えている」と指摘。そのうえで「早期に有効な治療ができるため、患者にメリットがある。ダラツムマブが加わったことで、移植と組み合わせることでさらに深い奏功が得られ、長期間無治療でいいような人もでてくるのではないか」と期待感を示した。

全身性ALアミロイドーシスは、国の指定難病の1つで、異常形質細胞より産生されるモノクローナル免疫グロブリン軽鎖に由来するアミロイド蛋白の沈着により、心臓、腎臓、脾臓、肝臓など、多臓器障害を引き起こし、その臓器障害により生存率の低下や疾患の転帰に影響を及ぼす予後不良の疾患。国内推定患者数は3200例に上る。同日講演した日本赤十字社医療センターの鈴木憲史氏(骨髄腫アミロイドーシスセンター顧問)は、年間に発生する新規患者(推計535例)のほぼ全てが適応になると指摘している。

なお、同剤は国内で2021年5月、多発性骨髄腫治療薬として発売されている。
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