【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

日医・中川会長 本体+0.43%「厳しい国家財政の中、率直に評価」 リフィル処方箋は中医協に期待

公開日時 2021/12/23 04:50
日本医師会の中川俊男会長は12月22日の定例会見で、同日の財務・厚労両大臣折衝で診療報酬本体の改定率が+0.43%で決着したことに触れ、「地域医療の確保および充実に向けて尽力いただき、心よりお礼申し上げる」と強調した。具体的な財源配分は今後の中医協で議論するとしながら、「新型コロナで傷ついた医療提供体制をどのように立て直すのか、そのために診療報酬はどうあるべきかという視点で議論に臨む」と意欲を示した。一方、リフィル処方箋の導入については、「患者さんにとって何がベストか、もしくはベストに近いベターか、という姿勢で臨む。そのなかで一定の着地点に到達するのではないか」との見解を示した。

◎政府・与党議員一人ひとりの名前をあげて感謝の意

中川会長は会見で、「厳しい国会財政の中ではあるが、診療報酬本体はプラス改定となった」と述べ、岸田首相、後藤厚労相、鈴木財務相それぞれの理解に感謝の意を示した。また、改定率をめぐる政府・与党調整で尽力した麻生副総裁や厚労大臣経験者、自民党厚生労働関係議員の名前を一人ひとり読み上げながら感謝を表明したほか、都道府県医師会、郡市区医師会における地元選出国会議員に対しても、「医療がおかれている厳しい現状や医療政策への更なる理解を求める活動を行って頂いたことも大きな力となり、プラス改定という結果として実を結んだ」と述べた。

◎地域医療の確保、質の向上の財源として+0.23%を確保

改定率について中川会長は、看護職の処遇改善(+0.2%)、や不妊治療の保険適応(+0.2%)に加えて、「日本医師会の唱えてきた地域医療の確保、質の向上の財源として+0.23%を確保することができた」と強調。「改定率については、必ずしも満足するものではないが、厳しい国家財政の中で、プラス改定になったことについて、率直に評価させて頂きたいと思う」と強調した。

◎リフィル処方箋で中川会長「大臣折衝の内容は、これからしっかり再確認したい」

一方、この日の大臣折衝では、「リフィル処方箋」の導入・活用促進による効率化(▲0.10%)が盛り込まれた。症状が安定している患者に対し、医師の処方により、医療機関に行かずとも医師および薬剤師の適切な連携のもとで、一定期間内に処方箋を反復利用できる。財務・厚労両大臣折衝による合意文書には、「分割調剤とは異なる実効的な方策を導入することで、再診の効率化につなげ、その効果について検証を行う」と明記されている。

この内容について中川会長は、「大臣折衝の内容は、これからしっかり再確認して、分析していきたい」と述べながらも、「どのように着地するかは中医協の議論だが、患者さんにとって何がベストか、もしくはベストに近いベターか、というようなことに中医協の議論が収斂することに期待している」と述べた。また日医のスタンスとして、「不適切な長期処方は是正しなくてはいけないという方針は一貫している。これからもその通りに行う」と改めて強調した。


プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(9)

1 2 3 4 5
悪い   良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー