BMS CAR-T療法・ブレヤンジ 再発・難治性大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療を一変申請
公開日時 2022/03/29 04:50
ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)は3月25日、CAR-T細胞療法・ブレヤンジ静注(一般名:リソカブタゲン マラルユーセル)について、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療に係る効能追加を一変申請したと発表した。ブレヤンジは現在、再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の三次治療に使われている。
今回の申請は、日米欧での国際共同第3相試験を含む再発・難治性のアグレッシブB細胞非ホジキンリンパ腫患者を対象とした臨床試験の成績に基づくもの。大細胞型B細胞リンパ腫には、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)をはじめとする複数の病型が含まれる。再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の二次治療を対象としたCAR-T細胞療法の申請は国内初となる。
同社によると、今回の申請は標準的に使われる初回の化学療法後に再発した患者に対する二次治療の適応取得を目的としている。現在の効能・効果のうち再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対しては、CAR-T細胞療法の治療歴がないなどの条件のほか、初発の患者では2回以上の化学療法歴、再発の患者では再発後に1回以上の化学療法歴があり、化学療法により完全奏効が得られなかった又は治療後に再発した患者を対象としており、三次治療に使えるものとなっている。
BMSの杉田真・研究開発本部長は、「今回の承認申請に伴い、より多くの再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫の患者さんに対する新たな治療選択肢の提供に向けて一歩近づいた」とコメント。また、「この申請はリンパ腫をはじめとする治療が困難な血液がん患者さんに違いをもたらすために私たちが取り組んでいる細胞療法の研究における大きな進歩を表している」としている。
DLBCLは国内のB細胞非ホジキンリンパ腫の30~40%を占める最も発生頻度の高い病型で、60歳代を中心に高齢者に多くみられる。再発・難治性の大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準的な治療法は確立しておらず、新たな治療法の開発が期待されている。