厚生労働省医薬・生活衛生局は９月13日、可溶性グアニル酸シクラーゼ（sGC）刺激剤・リオシグアトとHIVプロテアーゼ阻害薬との併用禁忌を解除し、併用注意とする添付文書改訂を指示した。相互作用によるリオシグアトの曝露量増加に伴う低血圧等のリスクを最小化するため、併用する場合は、リオシグアトは低用量（１回0.5mg１日３回）から開始するなどの措置が必要となる。

リオシグアトを製造販売するバイエル薬品には、併用例の安全性情報を収集するとともに、併用時は低用量から開始するなどリスク最小化策に係る情報提供を行うことが求められた。

添付文書が改訂されるのは、リオシグアトと、HIVプロテアーゼ阻害薬のうちリトナビル含有製剤（リトナビル、ロピナビル・リトナビル）とアタザナビルで、いずれも併用注意となる。一方で、HIVプロテアーゼ阻害薬のうちインジナビルとサキナビルは販売中止（経過措置期間の満了）により、リオシグアトの添付文書から記載が削除される予定のため、今回、PMDAで検討は行われなかった。このためリオシグアトの添付文書の中で、インジナビルとサキサビルは併用禁忌のままとなる。