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第一三共 新型コロナに対する国産mRNAワクチン「DS-5670」 主要評価項目達成 23年1月申請へ

公開日時 2022/11/16 04:50
第一三共は11月15日、新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン「DS‐5670」(開発コード)について、18歳以上を対象とした追加免疫試験で主要評価項目を達成したと発表した。この試験結果に基づき、18歳以上の追加免疫用として、2023年1月の承認申請に向けて準備を進める。DS‐5670は自社創製品で、冷蔵温度帯(2~8度)で流通可能なワクチンとして開発している。

DS-5670は、新型コロナに対する初の国産mRNAワクチンとなる可能性がある。生産は埼玉県北本市のグループ会社の工場で行う予定。DS-5670の研究開発は、日本医療研究開発機構(AMED)の「ワクチン開発推進事業」及び厚生労働省の「ワクチン生産体制等緊急整備事業」の支援を受けて実施している。

◎通常承認の手続きで申請へ

DS-5670は起源株を用いた新型コロナワクチン。同社は今回、通常承認の手続きで申請する予定。承認取得後に初回免疫用やオミクロン株対応2価ワクチン、小児適応などの一変申請を行い、新たな適応を追加していく方針。同社は本誌取材に、「我々も起源株による追加免疫用のmRNAワクチンは使われていないと認識している」とした上で、「しっかりしたデータに基づき通常の手続きで申請し、承認を取得してから新しいものを追加していく」と説明した。

追加免疫試験は、国内既承認mRNAワクチンの初回免疫完了後、6カ月以上経過した健康成人及び高齢者約5000人を対象に、国内既承認mRNAワクチン(起源株〈コミナティ筋注(1価)またはスパイクバックス筋注(1価)〉)を対照薬として、DS-5670の追加免疫時の免疫原性に基づく有効性と安全性を評価するための国内第1/2/3相臨床試験。

試験の結果、主要評価項目である投与4週間後の血中SARS-CoV-2(起源株)中和活性のGMFR(幾何平均上昇倍率)において、DS-5670群は国内既承認mRNAワクチン(起源株)群と比較して高い値を示し、非劣性であることが検証された。安全性は、「臨床上の懸念は認められなかった」としている。同社は今回の試験結果から、「DS-5670の有効性及び安全性が確認され、所期の目的を達成した」としている。試験結果の詳細は今後、学会や論文などを通じて公表する予定。
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