楽天メディカルは12月22日、アキャルックス点滴静注（一般名：セツキシマブ サロタロカンナトリウム（遺伝子組換え））を用いた頭頸部がんに対する光免疫療法の提供施設が、2023年春までに100施設以上になる見通しと発表した。光免疫療法は22年春時点で62施設で提供されていた。関連学会の後援・指導のもと同社が主催する講習プログラムを修了するなど医師要件を満たした同療法の「治療医」は、23年春に40都道府県の230人以上となる見通し。

アキャルックスは、EGFRを標的とするモノクローナル抗体のセツキシマブと、光感受性物質であるフタロシアニン誘導体が結合した抗体薬物複合体（ADC）で、がん細胞を壊死させる新しい局所治療に用いる。同剤投与後に専用の医療機器「BioBladeレーザシステム」でレーザ光を病巣部位に照射すると、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するEGFRに結合した同剤が励起され、腫瘍細胞を傷害する。適正使用のための講習会を受講した十分な知識・経験のある医師によって提供される。

同療法を実施している、または実施予定の施設名は以下の通り（施設名公表病院のみ。「○」は来春までの追加施設）

【北海道】旭川医科大学病院（〇）、帯広厚生病院（予定）（〇）、恵佑会札幌病院 （〇）、札幌医科大学附属病院（〇）、手稲渓仁会病院（〇）、斗南病院（〇）、北海道大学病院

【東北】秋田大学医学部附属病院、岩手医科大学附属病院、宮城県立がんセンター

【関東】茨城県立中央病院・茨城県地域がんセンター、神奈川県立がんセンター（〇）、亀田総合病院、がん研有明病院、北里大学病院、杏林大学医学部付属病院（予定）（〇）、群馬大学医学部附属病院、国立がん研究センター中央病院、国立がん研究センター東病院、埼玉医科大学国際医療センター、自治医科大学附属病院、順天堂大学医学部附属順天堂医院、昭和大学病院（予定）（〇）、筑波大学附属病院、東海大学医学部付属病院（〇）、東京医科歯科大学病院、東京医科大学病院、東京医療センター、東京大学医学部附属病院（〇）、東京都立多摩総合医療センター、横浜市立大学附属市民総合医療センター、横浜市立大学附属病院

【中部】愛知医科大学病院、愛知県がんセンター、金沢医科大学病院、金沢大学附属病院、岐阜大学医学部附属病院、聖隷浜松病院、名古屋大学医学部附属病院、名古屋市立大学病院、新潟大学医歯学総合病院、浜松医科大学医学部附属病院、福井大学医学部附属病院、藤田医科大学病院、三重大学医学部附属病院

【近畿】淡海医療センター（〇）、大阪国際がんセンター、大阪大学医学部附属病院、関西医科大学附属病院、京都医療センター（予定）（〇）、京都大学医学部附属病院、京都府立医科大学附属病院、近畿大学病院（〇）、神戸市立医療センター中央市民病院、神戸大学医学部附属病院、滋賀医科大学医学部附属病院（〇）、天理よろづ相談所病院（〇）、奈良県立医科大学附属病院、日本赤十字社和歌山医療センター（予定）（〇）、姫路赤十字病院（〇）、兵庫医科大学病院（〇）、兵庫県立尼崎総合医療センター（予定）（〇）、兵庫県立がんセンター、和歌山県立医科大学附属病院（予定）（〇）

【中国・四国】愛媛大学医学部附属病院、岡山大学病院、川崎医科大学附属病院（〇）、高知大学医学部附属病院、四国がんセンター、徳島赤十字病院（予定）（〇）、徳島大学病院、鳥取大学医学部附属病院、広島市立広島市民病院（予定）（〇）、広島大学病院

【九州】鹿児島医療センター（予定）（〇）、九州医療センター、九州がんセンター、九州大学病院、熊本大学病院、久留米大学病院、佐賀大学医学部附属病院、宮崎県立宮崎病院（〇）、琉球大学病院