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楽天メディカル 婦人科系がんでASP-1929用いた光免疫療法の医師主導治験を開始 北海道大学病院で

公開日時 2024/10/16 04:50
楽天メディカルは10月15日、北海道大学病院において婦人科系がんに対する光免疫療法の医師主導治験(jRCT2011240034)を開始したと発表した。同社は、必要となる薬剤および機器を提供する。なお、同治験は日本医療研究開発機構(AMED)より、令和6年度・革新的がん医療実用化研究事業の「適応拡大等による革新的がん治療薬(医薬品)の開発・薬事承認を目指した医師主導治験」における助成対象課題として採択されたもの。

今回の医師主導治験は、「局所進行・再発外陰癌・腟癌・子宮頸癌に対するASP-1929を用いた光免疫療法の安全性・有効性を評価する単群・非盲検第2相臨床試験」として実施する。

光免疫療法は、薬剤と機器によるレーザ光照射により、がん細胞などの狙った細胞を選択的かつ迅速に壊死させる治療法。医師主導治験に用いる薬剤のASP-1929(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム)は、上皮成長因子受容体(EGFR)に特異的に集積する抗EGFR抗体と光感受性物質である色素との抗体-光感受性物質複合体。薬剤が集積した細胞(標的細胞)にレーザ光を照射すると、光化学反応を起こし、標的細胞の細胞膜を破壊して細胞死を誘導する。なお、光免疫療法を婦人科系がんに対して検討する世界初の臨床試験となる。

◎北大病院・渡利教授「高い選択性は外陰・腟・子宮頸がんに対して希望の光になりうる」と期待

北海道大学病院婦人科の渡利英道教授は、「再発・進行の外陰・腟・子宮頸がんに対する既存の治療法は、必ずしも十分な治療効果をもたらすものではなく、時に患者さんの生活の質(QOL)を大きく損ねる。なかでも患者数の多い子宮頸がんはEGFRが高発現の腫瘍ほど予後不良が知られており、EGFRを標的とした新たな治療選択肢が必要とされていた」と岸的。「光免疫療法は、頭頸部がんに対するリアル・ワールド・データも蓄積されつつあり、その高い選択性は外陰・腟・子宮頸がんに対しても希望の光になりうる」と期待感を込めた。



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