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医療用のアセトアミノフェン含有製剤 重大な副作用に「薬剤性過敏症症候群」を追記 添付文書改訂

公開日時 2023/01/18 04:50
厚生労働省医薬・生活衛生局は1月17日、アセトアミノフェン含有製剤(医療用)の「重大な副作用」の項に、「薬剤性過敏症症候群」を追記する添付文書改訂を指示した。PMDAの副作用等報告データベースに登録された薬剤性過敏症症候群(以下、事象)の国内症例の集積状況を確認したところ、アセトアミノフェンの経口剤、坐剤、注射剤で計44例確認され、うち医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は6例あった。専門委員の意見も聴取した結果、本剤と事象との因果関係が否定できない国内症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断された。

なお、経口及び坐剤のアセトアミノフェン含有製剤(一般用)についても、医療用医薬品の使用上の注意の改訂に伴い、「相談すること」の項に「薬剤性過敏症症候群」を追記する。

薬剤性過敏症症候群は、重症の薬疹であり、38℃以上の高熱をともなって全身に赤い斑点がみられ、さらに全身のリンパ節がはれたり、肝機能障害など、血液検査値の異常がみられたりする。通常の薬疹とは異なり、原因医薬品の投与後すぐには発症せずに2週間以上経ってから発症することが多く、また原因医薬品を中止した後も何週間も続き、軽快するまで1カ月以上の経過を要することがしばしば認められる。

「皮ふの広い範囲が赤くなる」、「高熱(38℃以上)」、「のどの痛み」、「全身がだるい」、「食欲が出ない」、「リンパ節が腫れる」がみられ、その症状が持続したり、急激に悪くなったりするような場合で、医薬品を服用している場合には、放置せずに、ただちに医師・薬剤師に連絡する必要がある。受診時、薬剤性過敏症症候群が疑われる場合は、血液などの検査を行い、基本的には入院が必要になる。

このほか、クロピドグレル硫酸塩含有製剤、ビスホスホネート系薬剤(骨粗鬆症の効能を有する薬剤)、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、イマチニブメシル酸塩、経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン――の添付文書改訂を行う。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り(薬効分類順)。

〈アセトアミノフェン含有製剤(医療用)〉
▽①アセトアミノフェン(経口剤)(販売名:カロナール原末、同錠200、同錠300、同錠500、同細粒20%、同細粒50%、同シロップ2% 等(あゆみ製薬 等)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
アセトアミノフェン(坐剤)(販売名:アルピニー坐剤50、同坐剤100、同坐剤200等(久光製薬 等)、アンヒバ坐剤小児用50mg、同坐剤小児用100mg、同坐剤小児用200mg等(マイランEPD 等)、カロナール坐剤小児用50、同坐剤100、同坐剤200、同坐剤400等(あゆみ製薬 等)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
アセトアミノフェン(注射剤)(販売名:アセリオ静注液1000mgバッグ(テルモ)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤
ピラゾロン系解熱鎮痛消炎配合剤(4)(販売名:SG配合顆粒(シオノギファーマ)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤
トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン配合剤(販売名:トラムセット配合錠 等(ヤンセンファーマ等)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
ジプロフィリン・ジヒドロコデイン配合剤(販売名:カフコデN配合錠(マイランEPD)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
非ピリン系感冒剤(2)(販売名:ペレックス配合顆粒(大鵬薬品)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
非ピリン系感冒剤(3)(販売名:小児用ペレックス配合顆粒(大鵬薬品)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
非ピリン系感冒剤(4)(販売名:PL配合顆粒等(シオノギファーマ 等)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤
非ピリン系感冒剤(5)(販売名:幼児用PL配合顆粒(シオノギファーマ)) 薬効分類:114解熱鎮痛消炎剤、118総合感冒剤、222鎮咳剤

指示概要:「重大な副作用」の項に「薬剤性過敏症症候群」を追記する。

PMDAにおける副作用等報告データベースに登録された「薬剤性過敏症症候群」の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、①~③で6例(うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例)、④~⑩は0例。

改訂理由:薬剤性過敏症症候群の国内症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と薬剤性過敏症症候群との因果関係の否定できない国内症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

〈クロピドグレル硫酸塩含有製剤〉
クロピドグレル硫酸塩(販売名:プラビックス錠25mg、同錠75mg(サノフィ) 等)
クロピドグレル硫酸塩・アスピリン(販売名:コンプラビン配合錠(サノフィ) 等)
薬効分類:339その他の血液・体液用薬

指示概要:「重大な副作用」の項に「インスリン自己免疫症候群」を追記する。これに関連して、「その他の注意」の項の既存のインスリン自己免疫症候群に関する記載を整備する。

PMDAにおける副作用等報告データベースに登録された「インスリン自己免疫症候群関連症例」の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、クロピドグレル硫酸塩で8例(うち、医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例)、クロピドグレル硫酸塩・アスピリンは0例。

改訂理由:インスリン自己免疫症候群の国内症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とインスリン自己免疫症候群との因果関係の否定できない国内症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

〈ビスホスホネート系薬剤(骨粗鬆症の効能を有する薬剤)〉
▽①アレンドロン酸ナトリウム水和物(販売名:フォサマック錠5、同錠35mg等(オルガノン等)、ボナロン錠5mg、同錠35mg、同経口ゼリー35mg、同点滴静注バッグ900μg(帝人ファーマ等)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品
イバンドロン酸ナトリウム水和物(販売名:ボンビバ錠100mg、同静注1mgシリンジ等(中外製薬等)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品
ミノドロン酸水和物(販売名:リカルボン錠1mg、同錠50mg等(小野薬品等)、ボノテオ錠1mg、同錠50mg等(アステラス製薬等)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品
リセドロン酸ナトリウム水和物(販売名:アクトネル錠2.5mg、同錠17.5mg、同錠75mg等(EAファーマ等)、ベネット錠2.5mg、同錠17.5mg、同錠75mg等(武田薬品等)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品
エチドロン酸二ナトリウム(販売名:ダイドロネル錠200(住友ファーマ)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品
ゾレドロン酸水和物(骨粗鬆症の効能を有する薬剤)(販売名:リクラスト点滴静注液5mg(旭化成ファーマ)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品

指示概要:「特定の背景を有する患者に関する注意」又は「慎重投与」の項に、骨粗鬆症に対してビスホスホネート系薬剤を使用した腎機能障害患者のうち、特に、高度な腎機能障害患者において低カルシウム血症の発現が増加したとの国内データベース調査の結果を追記する。

改訂理由:MID-NETを用いた調査結果の概要を踏まえ、▽65歳未満の年齢区分においても全体集団と同様の傾向が認められていることから、低カルシウム血症の発現が上昇するリスクは、年齢によらず腎機能障害の程度による影響が大きいと示唆された、▽成分別の解析では、アレンドロン酸ナトリウム水和物、ミノドロン酸水和物及びリセドロン酸ナトリウム水和物のいずれにおいても、ビスホスホネート系薬剤全体と同様の傾向が認められることから、腎機能障害患者における低カルシウム血症のリスクは、ビスホスホネート系薬剤に共通したリスクであると示唆された――と考えられる。

このことから腎機能障害を合併する骨粗鬆症患者にビスホスホネート系薬剤を使用した際に、特に、高度な腎機能障害患者において、低カルシウム血症の発現が増加する可能性があると判断した。専門委員の意見も聴取した結果、骨粗鬆症の効能を有するビスホスホネート系薬剤の使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

ヒドロキシクロロキン硫酸塩(販売名:プラケニル錠(サノフィ)) 薬効分類:399他に分類されない代謝性医薬品

指示概要:「重大な副作用」の項に「急性熱性好中球性皮膚症(Sweet症候群)」を追記する。

PMDAにおける副作用等報告データベースに登録された「急性熱性好中球性皮膚症」症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、国内0例、海外4例(死亡0例)。なお、海外の4例のうち3例は国内の承認効能・効果外の症例。

改訂理由:急性熱性好中球性皮膚症の国内症例及び海外症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と急性熱性好中球性皮膚症との因果関係の否定できない海外症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

イマチニブメシル酸塩(販売名:グリベック錠100等(ノバルティスファーマ等)) 薬効分類:429その他の腫瘍用薬

指示概要:「重大な副作用」の項に「天疱瘡」を追記する。

PMDAにおける副作用等報告データベースに登録された「天疱瘡」の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、国内0例、海外5例(死亡0例)。

改訂理由:天疱瘡の海外症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と天疱瘡の因果関係の否定できない海外症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

経口弱毒生ヒトロタウイルスワクチン(販売名:ロタリックス内用液(グラクソ・スミスクライン)) 薬効分類:631ワクチン類

指示概要:「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を追記する。

PMDAにおける副作用等報告データベースに登録された「アナフィラキシー関連症例」の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は2例(死亡0例)。

改訂理由:アナフィラキシー関連の国内症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とアナフィラキシーとの因果関係の否定できない国内症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

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