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小野薬品 コンプライアンス体制強化のための取り組み公開 寄附講座への寄付 23年度中「全ての対応を終了」

公開日時 2023/04/17 04:51
小野薬品は4月14日、「コンプライアンス体制強化のための取り組み」を自社ホームページで公開した。三重大学病院をめぐる贈収賄事件で同社社員2人が有罪判決を受けた問題を含めて、コンプライアンス強化策の進捗状況や詳細を開示した。特に、営業本部については、「一部医療機関からの訪問禁止措置」や「協業企業からのアセスメントや時に監査要請を受ける」ことがあることを明かした上で、社員一人ひとりのコンプライアンス遵守を「自分ごととして捉えるべく取り組む」と強調した。奨学寄附金については、20年10月以降、新たな寄附講座への依頼は「お断りしている」とし、23年度中に「全ての対応を終了する」とした。

同社は2020年度の重大なコンプライアンス違反を受け、21年10月には社内コンプライアンスの主管組織であるコンプライアンス推進部内にアセスメント室を新設、取締役並びに執行役員の8人を各本部のコンプライアンス・オフィサーに任命した。加えて、コンプライアンス違反を未然に防止すべく報告・相談の一次窓口として85人のコンプライアンス・マネジャーを職場ごと任命。営業本部には、コンプライアンス・マネジャーの運営をサポートする158人のコンプライアンス・アシスタントを営業所/室ごとに置き、報告・相談に対応している。

◎コンプラ相談事案605件 上長との間でのハラスメント疑い事案など48件を確認

その結果、2023年3月までの約1年半で、コンプライアンス・マネジャーを通じ上がった相談事項は605件あり、このうち通常のレポートラインでは上げられない相談(上長との間でハラスメントを疑うもの、労働環境に関するもの)が48件確認されたことを明らかにした。これら内容については、コンプライアンス推進部アセスメント室も介入し、コンプライアンス・オフィサー、コンプライアンス・マネジャーらと対応策を検討、対処したことで、「コンプライアンス違反につながる可能性のあった言動・行動を“芽”の段階で摘むことができた」とし、未然防止に資する取り組みが定着、機能し始めていると捉えているとした。

◎2年度に計6回の全社員コンプライアンス研修を実施

社員教育については、2022年度に合計6回の全社員コンプライアンス研修(うちe-ラーニング研修や育児休暇、傷病休暇からの復帰者向けの補講を含む)を実施した。このうち、22年1~3月に全社員を対象に実施したコンプライアンス研修では、「2020年度の不祥事」を題材に、社長からのメッセージや事業所長の司会によるディスカッションも行った。さらに、22年2月~3月は「贈収賄防止に向けた取り組み」をテーマにe-ラーニング研修を実施した。

◎一般寄附/学会寄附/賛助会員会費などはWeb公募制に MR等との直接的な関わり排除

奨学寄附金の取り扱いのうち、寄附講座への寄附については、2020年10月以降新たな寄附依頼に対して「全てお断り」とし、それ以前に拠出を約束していたもの、および複数年契約のもとに拠出を約束していたもののみ対応としました。ただ、これら寄附23年度中に全ての対応を終了するとした。なお、2021年度実施は21件、2022年度実施は8件、2023年度実施予定は2件となっている。

その他の寄附(一般寄附/学会寄附/賛助会員会費など)の取り扱いについては、22年4月からはこれら寄附金の受付もWebでの公募制にしたと説明。MRに加え、開発部門やメディカルアフェアーズ部門担当者などが寄附の依頼を受ける、あるいは審査結果を伝達する等の寄附金に関した医療関係者との直接の関わりを排除していることを明らかにした。





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