ノーベルファーマは４月18日、ウィルソン病・低亜鉛血症治療薬・ノベルジンＲ錠25mg、同50mgの後発品の承認を取得した沢井製薬に対し、同社の保有する特許を侵害しているとして東京地裁に特許権侵害行為の差止を求める訴訟を提起したと発表した。ノーベルファーマは特許第6716464号、特許第6768984号を侵害していると主張している。

沢井製薬は２月15日付でノベルジン後発品の承認を取得した。後発品の適応はウィルソン病のみ。ウィルソン病は国の指定難病で、常染色体劣性遺伝で遺伝する胆汁中への銅排泄障害による先天性銅過剰症。銅の組織沈着により肝機能障害、様々な神経症状、精神症状、腎障害等全身の臓器障害をきたす。患者数は2000～3000人とされる。

ノーベルファーマは、「『必要なのに顧みられない医薬品・医療機器の提供を通して、社会に貢献する』ことを創業以来の使命としている」とした上で、「当社技術や製品を保護する知的財産は、この使命実現のための極めて重要な資産であり、これを侵害する行為に対しては、法的措置を含め厳正に対処していく」とコメントしている。