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武田薬品 先天性プロテインC欠乏症治療薬「TAK-662」を承認申請

公開日時 2023/05/08 04:48
武田薬品は4月28日、乾燥濃縮人プロテインC製剤「TAK-662」(開発コード)を承認申請したと発表した。予定適応は先天性プロテインC欠乏症に起因する静脈血栓塞栓症、電撃性紫斑病の治療、血栓形成傾向の抑制――となる。

先天性プロテインC欠乏症は、肝臓で産生されて血液凝固を抑制する働きがあるプロテインCを先天的に欠乏していることにより血液凝固亢進状態となり、ときに致死的な血栓症を発症する。特に新生児から乳幼児では、脳出血・梗塞、脳静脈洞血栓症などの重篤な頭蓋内病変がしばしば先行し、さらには電撃性紫斑病や硝子体出血などの重篤な症状を急速に発症し、生涯にわたり重篤な後遺症を残すことが多い。

TAK-662は、ヒト血漿を分画して精製し、ウイルスの除去および不活化処理を施した静脈内注射用の乾燥濃縮人プロテインC製剤。有効成分のプロテインCは、内因性プロテインCと同様に、血管内皮細胞表面のトロンビン/トロンボモジュリン複合体によって活性化プロテインCに変換されることで抗凝固作用を発揮する。海外では2023年3月時点で欧米を含む世界40カ国以上で販売されている。

武田薬品の廣田直美・PDTR&DJapanリージョナルヘッドは、「先天性プロテインC欠乏症は重篤な場合、生涯にわたり後遺症を残したり、亡くなってしまうこともある疾患。先天性であることから新生児期から乳幼児期に診断し早期に治療することが重要になる」とし、「乾燥濃縮人プロテインCを新たな治療選択肢として、日本の患者さんに少しでも早くお届けできる日を心待ちにしている」とコメントしている。
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