アジルバ後発品 薬価は対先発の26% 汎用規格の20mg錠は1錠37円
公開日時 2023/06/16 04:52
後発医薬品など39成分71規格113品目が6月16日に薬価基準追補収載された。初めて収載された後発品は11成分
(記事はこちら)。最多となる12社が参入する高血圧症治療薬・アジルバの後発品薬価は対先発品薬価の26%となった。アジルバ後発品は、武田テバファーマが手掛けるオーソライズド・ジェネリック(AG)のほか、少なくともキョーリンリメディオ、沢井製薬、サンド、第一三共エスファ、東和薬品、日本ケミファ、ニプロ、日本ジェネリック、Meiji Seikaファルマの後発品が即日発売する。
文末の「関連ファイル」に、初めて収載された後発品の対先発品薬価などをまとめた資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。
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アジルバの汎用規格の20mg錠の先発品薬価は140.10円、後発品薬価は37.00円となった。後発品に登場したOD錠の薬価も、通常錠と同額となる。アジルバ後発品の薬価はルールに基づき先発品薬価の0.4掛けとなるが、先発品は新薬創出等加算品でもあるため、後発品薬価は先発品薬価から同加算分を差し引いた上で0.4掛けして算定された。このため先発品と後発品との価格差が大きくなった。
◎タルセバ後発品は対先発の31% レバチオ後発品は34%
アジルバ以外の初後発10成分の汎用規格の薬価は、▽高血圧症・慢性心不全治療薬・セララ錠50mgの後発品薬価は対先発の37%、▽抗がん剤・タルセバ錠150mgは同31%、▽高コレステロール血症治療薬・アトーゼット配合錠LDは同50%、▽ウィルソン病等治療薬・ノベルジン錠25mgは同44%、▽更年期障害等治療薬・ジュリナ錠0.5mgは同44%、▽肺動脈性肺高血圧症治療薬・レバチオ錠20mgは同34%、▽アレルギー性鼻炎治療薬・アラミスト点鼻液27.5μg56噴霧用(3mg6g1キット)は同40%、▽緑内障・高眼圧症治療薬・タプロス点眼液0.0015%1mLは同40%、▽緑内障・高眼圧症治療薬・タプコム配合点眼液1mLは同50%――となった。アトーゼットとタプコム以外の製品は先発品が新薬創出等加算品のため、後発品薬価は先発品薬価から同加算分を差し引いた上で0.5掛けして算定された。
また、新薬創出等加算品でもあるドライアイ治療薬・ムコスタ点眼液UD2%の後発品薬価は2%5mL1瓶で460.50円と算定された。先発品薬価は2%5mL1本が27.50円。規格単位が異なるため対先発品薬価は不明で、ムコスタ点眼液の後発品を手掛ける参天製薬も本誌取材に、「当局から算出方法が開示されていないため、分かりかねる」とのコメントを寄せた。
【初後発11成分の参入企業数などは以下のとおり(カッコ内は先発品名と先発品企業)】
▽
アジルサルタン(アジルバ錠、武田薬品)
収載12社39品目。武田テバファーマのAGあり。
血圧下降剤(214)
▽
エプレレノン(セララ錠、ヴィアトリス製薬)
収載1社3品目
血圧下降剤(214)
▽
エルロチニブ塩酸塩(タルセバ錠、中外製薬)
収載1社3品目
その他の腫瘍薬(429)
▽
エゼチミブ・アトルバスタチンカルシウム水和物(アトーゼット配合錠、オルガノン)
収載1社2品目
高脂血症用剤(218)
▽
酢酸亜鉛水和物(ノベルジン錠、ノーベルファーマ)
収載1社2品目
解毒剤(392)
▽
エストラジオール(ジュリナ錠、バイエル薬品)
収載1社1品目
卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤(247)
▽
シルデナフィルクエン酸塩(レバチオ錠、ヴィアトリス製薬)
収載1社1品目
その他の循環器官用薬(219)
▽
フルチカゾンフランカルボン酸エステル(アラミスト点鼻液、グラクソ・スミスクライン)
収載5社10品目。武田テバファーマのAGあり。
耳鼻科用剤(132)
▽
タフルプロスト(タプロス点眼液、参天製薬)
収載1社1品目
眼科用剤(131)
▽
タフルプロスト・チモロールマレイン酸塩(タプコム配合点眼液、参天製薬)
収載1社1品目
眼科用剤(131)
▽
レバミピド(ムコスタ点眼液、大塚製薬)
収載1社1品目
眼科用剤(131)