小林製薬は8月1日、グループ会社を含む国内の全従業員約3200人を対象に、日本マイクロソフトが提供するAzure OpenAI Serviceを活用して自社開発した社内ＡＩチャットボット「kAIbot（カイボット）」の運用を開始すると発表した。同社は、新製品開発に関わる特定の部署だけではなく、国内全従業員を対象とすることで、「全社でDXリテラシーを高めながら、“あったらいいな”を生み出す風土を加速させることが狙い」と強調している。

同社の中期経営計画では「私が“あったらいいな”をカタチにする」をテーマに掲げ、社員のデジタルリテラシー向上や、デジタルを搭載した新製品の創出を目的としたＤＸの推進を加速させてきた。今回、自社開発した「kAIbot」は、厳格なセキュリティ基準のもとで運用され、日常業務で利用しているGoogle Chatを使用することで、全従業員が慣れた環境下で安心・安全に新製品のアイデア創出や業務効率化に向けて活用することができる。

同社の創立記念日である8月22日には「全社員アイデア大会」を開催し、そこで「kAIbot」を使用した新製品のアイデア出しを行い、それを皮切りに、通常業務内でも積極的に利用させる方針だ。今後はＡＩ活用を様々な角度から議論し、システム自体の検証も重ねながら継続的にバージョンアップしたい考え。