杏林製薬は９月29日、希望退職プログラムを実施すると発表した。対象者は2023年10月１日現在で、▽年齢50歳以上65歳未満かつ勤続年数５年以上の一般社員及び定年後再雇用社員、▽年齢55歳以上65歳未満かつ勤続年数５年以上の管理職――のいずれかに該当する、ＭＲなどを除く杏林製薬の社員。募集人員は定めない。同プログラムは、10年間の長期ビジョン「Vision110」に掲げた変革の方向性や就業意識、ライフスタイルの多様化などを踏まえ、新たな可能性を追求し社外転進を希望する従業員への支援を目的に実施する。

同プログラムの募集期間は11月１日～30日。退職予定日は24年１月31日。所定の退職金に加えた特別加算金を支給し、希望者に対する再就職支援サービスを提供する。杏林製薬は、同プログラムの実施にあたり、「目まぐるしく変化する環境を乗り越え今後も持続成長するためには、『Vision110』の実現を担う人材の育成と組織の更なる強化が何より重要だと考えている」としている。

「Vision110」（23年度～32年度）は10年後の創業110周年に向けた長期ビジョン。目指す姿として、「医療ニーズに応える価値の高い新薬を継続的に提供する新医薬品事業を中核に据え、健康関連事業を複合的に展開し、人々の健康に幅広く貢献する企業」を掲げている。この実現への第１段階となる「ステージ１」（23年度～25年度）では、事業体制の変革を強力に進め、▽医療ニーズに応える価値の高い新薬の創出力強化、▽導入による開発パイプラインの拡充、▽新薬比率の最大化――などを推進するとともに、持続可能な企業基盤の構築に向け人的資本の充実などに取り組む。