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IQVIA 23年上期のライフサイエンス企業のM&A 総額は1005億ドル、前同比85%増 件数は28%減

公開日時 2023/10/17 04:51
IQVIAは、2023年上期のライフサイエンス企業のM&A案件などに関する調査レポート「IQVIA Pharma Deals」をまとめた。23年上期のM&Aの件数は前年同期から28%減ったが、M&Aの総額は前同比85%増の1005億4100万米ドルとなったことがわかった。この総額の4割強は米ファイザーによる米シージェンの買収(430億米ドル)によるもので、本買収案件を除いた場合でも、業界のM&Aの総額は575億4100万米ドルとなり、前同比6%増となった。

23年上期は、マクロ経済の不透明感、金利上昇、高インフレにより企業の取引意欲が減退したため、「全体的なディール活動は低調に推移した」と指摘した。単体の研究助成金を除いたライフサイエンス分野の契約締結件数は、23年上期は前年同期から36%減少した。

一方で、成約したM&A案件の平均取引額は上昇し、23年上期は15億9500万米ドルとなった。前年同期は5億6000万米ドルだったため、23年上期は185%の大幅増となる。ファイザーによるシージェンの買収を除いた場合でも、平均取引額は9億2800万米ドル(前同比66%増)となり、前年実績を大きく上回った。

◎23年上期 50億ドル超のM&Aは4件 4位にアステラス製薬のアイベリック買収


調査レポートでは、「興味深いことに、22年上期には1件のみだった50億ドルを超えたM&A案件は、23年上期は4件あった」とし、4件の大型案件がM&A総額の66%を占めたとも指摘した。M&A取引額のトップはファイザーによるシージェンの買収で、ファイザーは総額430億米ドルを投じてADC技術と4つのがん治療薬を獲得した。

2位は米メルクが米プロメテウス・バイオサイエンシズを総額108億米ドルで買収する案件だった。メルクは最主力品のがん免疫療法薬・キイトルーダが30年前後に特許切れする影響に備え、炎症性腸疾患を対象疾患とする抗体医薬・PRA023などを獲得した。3位はElliot Investmentなどの民間投資家グループが独サイオネス・ヘルスを総額71億米ドルで買収する案件だった。

4位は、アステラス製薬が総額59億米ドルを投じて米アイベリック・バイオ社を買収する案件だった。アステラス製薬は、眼科領域においてアンメットメディカルニーズが非常に高く、市場規模も大きい、加齢黄斑変性に続発する「地図状萎縮」(GA)に対する補体C5阻害薬などを獲得した。岡村直樹社長CEOは同社買収の戦略的意義について、「イクスタンジの独占期間満了後の売上減少を補う製品として期待したい」と話している(記事はこちら


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