ノーベルファーマ 沢井製薬のノベルジン後発品の製造販売差し止め 東京地裁に仮処分命令の申し立て
公開日時 2023/11/07 04:51
ノーベルファーマは11月6日、ウィルソン病治療剤(銅吸収阻害剤)・低亜鉛血症治療剤「ノベルジン錠25mg、同50mg」の後発品を販売する沢井製薬に対し、同社が保有する特許を侵害するとして東京地裁に仮処分命令の申し立てを行ったと発表した。ノベルジンの後発品については今年4月に東京地裁に特許権侵害訴訟を提起した。ところが8月4日に沢井製薬が当該後発医薬品の販売を開始したことから、今回新たに製造販売の差し止めを提起した。
沢井製薬は2月15日付でノベルジン後発品の承認を取得。その後、ノーベルファーマ側が、同社の保有する特許(特許第6716464号、特許第6768984号)を侵害しているとして特許権侵害行為の差止を求める訴訟を提起した。それにも係わらず、8月4日から沢井製薬が当該後発医薬品の販売を開始したことを重く見たノーベルファーマは、当該後発品の製造販売の差止等を求め、10月30 日に東京地裁に仮処分命令の申立てを行った。
ノーベルファーマは、「当社技術や製品を保護する知的財産は、この使命実現のための極めて重要な資産であり、これを侵害する行為に対しては、法的措置を含め厳正に対処してまいります」と強調した。一方、沢井製薬側は、「仮処分申し立ての訴状が届いていないため、コメントについては差し控える」としている。