沢井製薬は12月１日、ダサチニブ錠 20mg／50mg「サワイ」をめぐりBMSの関連会社が提起した特許侵害の仮処分申請で、東京地裁が同社に製造販売等を禁止する仮処分命令を下したことは「極めて不当な判断」との見解を公表した。同社は、「早急に裁判所に対し異議を申し立てるなど、適切な対応を行っていく」とコメントした。

同社のダサチニブ錠（スプリセル錠の後発品）をめぐっては、ブリストル・マイヤーズ スクイブの関連会社が、BMS Irelandの保有する「特許第3989175号」を侵害すると主張し、７月18日に東京地裁に対し、沢井製薬の対象行為差し止めを求める仮処分命令申立事件を提起した。東京地裁は11月28日にBMS側の主張を認め、特許期間が満了する24年1月27日が経過するまでの間、ダサチニブ錠の製造販売等を禁止する仮処分命令を発令している。

◎権利期間満了後に速やかに当社製品の製造販売を再開する　沢井製薬

これを受けて沢井製薬は、「仮処分命令の根拠となった特許権は24年1月27日の経過を以て権利期間が満了する。権利期間満了後、速やかに当社製品の製造販売を再開し、引き続き安定供給に支障が生じないよう最大限の努力を行って参ります」とコメントした。一方で、今回の仮処分命令については、「極めて不当な判断であると考えており、早急に裁判所に対し異議を申し立てるなど、適切な対応を行っていく所存です」との見解も表明した。