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BMS Anthropic社と戦略的提携 ワークフローの検討に着手 AIスキル可視化と組織デザインへの活用も

公開日時 2026/08/05 04:53
ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)は、米Anthropic社(アンソロピック)社とのグローバルでの戦略的提携を26年5月20日付で発表した。AIを単なる効率化ツールではなく、企業の業務基盤として統合し、創薬からコマーシャルまでの価値創出プロセスの変革を進めている。社員個人や部門単位での独自の取り組みから、AI活用を全社的な業務変革への移行を進めているところ。グローバルベースで行う研究開発、製造・生産、セールス・マーケティングおよびコーポレート機能全体にClaudeを導入することを明らかにした。

◎優先度の高いワークフローの事業変革で議論開始

BMSは今回のアンソロピック社との戦略的提携を通じ、AIがバリューチェーン全体に影響を与える優先度の高いワークフローの事業変革について議論を開始した。米BMSの発表によると、R&D部門は、同社がこれまで蓄積した独自の科学的、分子生物学的、臨床データに高度なAI推論を適用することで、研究者が腫瘍学、血液学、神経科学、免疫学の分野において、標的の特定と最適化を加速させる予測的な洞察を統合、検証、抽出することを可能にする。

臨床開発部門は、臨床試験報告書や患者安全に関する記述の作成から規制当局への申請支援まで、試験文書作成の全過程にエージェントAIを活用することで作業工程の自動化を図り、データロックから申請までの時間を短縮に挑戦する。

製造・生産部門は、製品開発と製造全体にわたるエンドツーエンドの加速を実現し、品質とコンプライアンスを強化し、意思決定を加速させ、より迅速かつ確実に患者に医薬品を届けることを目指す。

セールス・マーケティング部門においては、AIも活用し、現場から得られるインサイトをより構造化された情報に変換し、MRが医療従事者と面談する際に、よりパーソナライズされたタイムリーなコミュニケーションを可能とする。また、MR活動に対するインパクトとして、最も重要なタイミングに適切な情報を顧客(医療従事者)に届けられるよう支援するというものだ。

◎BMS 日本・アジアパシフィック地域人事部門長・関根祐治氏が語るAI時代の人事育成施策

こうした流れの中で同社はAI時代の人事育成施策にどのように取り組んでいるのだろうか。日本・アジアパシフィック地域人事部門長の関根祐治氏聞いた。人材採用におけるAIリテラシーの評価について関根部門長は、「BMSでは、AIが業務に前提として組み込まれる時代を見据え、新卒・中途を問わず、応募者に対してAIに関する基礎的な理解や活用経験に加え、新しいテクノロジーへの関心や継続的に学び続ける姿勢を重視し、評価を行っている」と話してくれた。

AIスキルの可視化と人材配置への活用については、「社内におけるAI活用状況やスキルレベルなどを可視化し、社員の成長支援や適材適所の人材活用に役立てている」と語り、「これにより、新規プロジェクトや高度な専門性が求められる領域においても、最適な人材配置やチーム編成を可能にするための判断につなげている」と明かしている。

AI時代の働き方を考える上で、AI活用を促進するチームづくりも重要だ。関根部門長は、「BMSでは、AIなどの新しいテクノロジーについては、社員が自発的に実験・検証を行い、その成果や学びを共有することで、個人のみならずチームや組織全体の力を高めていく文化の醸成を重視している」と強調。すでに毎週AIに関するセミナーを自発的に開催するなど、社員同士による学びの場も形成されているという。一方で、「マネジメント層に対しては、社員の挑戦を後押しし、心理的安全性を確保するなど、人の感情に配慮したマネジメントが実践できるよう、コーチングをベースとしたスキル向上の取り組みを構想、一部推進している」と語ってくれた。

BMSとしては、今回のAI活用の機会を前向きに捉え、このカルチャーが社員の日々の挑戦を後押し、AIをクリエイティブに駆使し、効率化や新しい価値の発見に加え、人の持つ洞察力や判断力、倫理観や人の感情への理解といった「Human Intelligence」を重視しながら、AIと人間力の両軸により、患者の人生に真に違いをもたらす価値の創出を目指す。
 
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