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中外製薬 ボストンエリアで「中外ベンチャーファンド」始動 創薬ベンチャー支援等に総額2億ドル投資

公開日時 2023/12/20 04:52
中外製薬は12月19日、7月に設立した「中外ベンチャーファンド」(CVF)が年明けから米・ボストンエリアで創薬スタートアップ企業への投資活動を開始すると発表した。総額2億ドルのベンチャーファンドの体制を構築しており、現地の振興バイオファーマ(EBP)などへの戦略的な資金提供に加え、技術支援や人的リソースの提供など、革新的新薬や医療ソリューションの開発・実用化を加速させる協調的なエコシステムの構築を目指す。CVFのヘッドにメガファーマでCVCマネージングディレクターを長年務めたジョン・ガストフソン氏を起用した。

◎本格的な活動は24年1月から 有望なスタートアップ企業や先進的な技術を発掘

同社は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の米国子会社Chugai Venture Fund, LLC(中外ベンチャーファンド)を7月に設立した。バイオ産業の世界的な集積地であるボストンエリアに拠点を構え、有望なスタートアップ企業や先進的な技術の発掘を主目的に投資活動を行う。本格的な活動は24年1月からを予定。ジョン・ガストフソン氏をヘッドに4人の専門家を現地に配置した。

◎CVFヘッドのジョン・ガストフソン氏 VC投資および事業開発で25年以上の経験

CVFのヘッドに就任したジョン・ガストフソン氏は、ベンチャー・キャピタル投資および事業開発で25年以上の経験を有すベテランで、AbbVie Venturesのマネージングディレクターの他、投資先ベンチャー企業で取締役または取締役会のオブザーバーを多数務めた経験がある。さらに、アストラゼネカやボストンエリアに拠点を有するAltus Pharmaceuticals、Therion Biologics、Boston Life Sciencesなどでの職務経験もあるなど、ボストンエリアに精通した人物と言える。

同社の奥田修代表取締役社長CEOは、「イノベーションハブであるボストンエリアで当社独自の創薬エンジンのさらなる加速を目指す」と強調。「オープンイノベーションは中外製薬が掲げる2030年に向けた成長戦略“TOP I 2030”のキードライバーの一つ。先進的な科学・技術を有する企業・組織と連携し、中外製薬の強みとの融合による新たな価値創造を通じ、世界中の人々の健康に貢献できるよう邁進したい」とコメントした。
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