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中外製薬 ETARとAT1Rの二重拮抗薬・スパルセンタンを承認申請 IgA腎症を対象に

公開日時 2026/06/23 04:48
中外製薬は6月19日、スパルセンタンについて、IgA腎症を予定適応症に承認申請したと発表した。スパルセンタンは、経口投与可能なエンドセリン受容体A型(ETAR)とアンジオテンシンII1型受容体(AT1R)の双方に対して拮抗作用を有する二重拮抗薬。

今回の申請は、持続的な顕性蛋白尿を呈するIgA腎症患者を対象に実施した海外第3相試験(PROTECT試験)と国内第3相試験(RE-021-001試験)の成績に基づく。PROTECT試験の主要評価項目である「36週時の尿蛋白/クレアチニン比(UPCR)のベースラインからの変化率」は、スパルセンタン群は対照薬イルベサルタン群と比較して統計学的に有意な改善を示した(-49.8%vs-15.1%、p<0.0001)。重要な副次評価項目である「eGFRの経時的変化」では、長期的な腎機能維持効果も示唆された。

安全性については、良好な忍容性が確認され、二重盲検期間に認められたスパルセンタンと関連のある有害事象は低血圧、高カリウム血症、浮動性めまい、末梢性浮腫などだった。

同社の奥田修社長CEOは、「IgA腎症では、既存治療での蛋白尿のコントロールが不十分な患者さんがおり、長期的な腎機能低下が課題となっていた」との認識を示した。そして、「(スパルセンタンは)臨床試験において蛋白尿を有意に低下させるとともに、腎機能の維持効果が示唆されている。1日1回投与の利便性とともに、患者さんの長期的な疾患管理を支え、IgA腎症治療の基盤確立に貢献していく」とコメントしている。

指定難病のIgA腎症は、腎臓の糸球体に異常な免疫グロブリンA(糖鎖異常IgA)が沈着することにより、血尿や尿蛋白などが持続的にみられる慢性糸球体腎炎のひとつ。疾患の進行により腎機能が低下し、末期腎不全になると腎移植や透析が必要になることがある。既存の薬物治療としてはレニン・アンジオテンシン(RA)系阻害薬または副腎皮質ステロイド薬による治療が行われるが、十分な効果が得られない場合もあり、アンメット・メディカル・ニーズが存在する。

スパルセンタンはRA系阻害に加え、エンドセリン経路を同時に阻害する。これにより同社は、「従来のRA系阻害薬と同様に1日1回の使用でありながら、より強力な尿蛋白減少効果を示すことが確認されている」としている。
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