第一三共 抗TROP2 ADC・ダトポタマブ デルクステカンの申請をFDAが受理 治療歴ある非小細胞肺がん
公開日時 2024/02/20 04:51
第一三共は2月19日、抗TROP2抗体薬物複合体・ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062)について非扁平上皮非小細胞肺がんに係る二次/三次治療を対象とした生物学的製剤承認申請を米FDAが受理したと発表した。同社によると、FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2024年12月20日に設定された。
ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd/DS-1062)は、がん細胞の細胞膜上に高発現する抗原TROP2 と特異的に結合するヒト化モノクローナル抗体に、独自のリンカーを介してトポイソメラーゼⅠ阻害剤(以下「DXd」)を結合させた薬剤。1つの抗体につき約4個のDXdが結合しており、薬物をがん細胞内に直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えるよう設計されている。
今回の承認申請は2023年10月の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023)で発表された第3相臨床試験(TROPION-Lung01)の結果に基づくもの。試験では、Actionable遺伝子変異の有無を問わず、前治療歴のある局所進行または転移性非小細胞肺がん患者を対象に行い、標準治療と比較して無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。なお、同社によると、現在、非小細胞肺がんを対象に承認されているTROP2を標的とした治療法はないとしている。