ウィーメックス ChatGPTと音声認識AI搭載の薬歴入力支援システム ツルハドラッグの店舗でトライアル
公開日時 2024/05/17 04:48
ウィーメックスは5月16日、ツルハドラッグの一部店舗で生成AI「ChatGPT」と音声認識AIを搭載した薬歴入力支援システムのトライアルを開始したと発表した。2023年秋に実施した社内検証では、1件の薬歴記載にかかる時間が薬剤種類数6種未満の場合で平均1.5分、6種以上の多剤調剤時で平均2分削減した。今回のトライアルでは、実際の店舗で薬歴入力支援システムを使って薬歴記載時間を2週間程度計測し、各種機能に対する薬剤師の要望などを収集しながら、24年夏の発売に向け、更なる改良点を進めるとしている。
今回トライアルを行う薬歴入力支援システムは、服薬指導時の会話を録音し、それを音声認識AIがテキスト化。ChatGPTがテキストをSOAP変換し、SOAP形式で出力できる。さらに表示内容を確認し、薬歴システムにコピー&ペーストで転機することも可能。同社は、薬剤師の業務効率化・薬歴記載時間の削減に貢献すべく、23年から生成AI「ChatGPT」と音声認識AIを活用した薬歴入力支援システムの開発を進めていた。
開発時の社内検証においては、1件の薬歴記載にかかる時間が薬剤種類数6種未満の場合で通常3.9分要するところが、同システムの活用で平均1.5分に短縮。作業時間が61.5%削減できた。また、6種以上の多剤調剤時で通常6.3分要するところが平均2分となり、68.3%削減できた。
ツルハホールディングスの立石大介GR調剤戦略部長は、「この新システムは単なる作業効率化だけでなく、薬歴の中にある非定型データをアセットとして活用することで、真の意味でのEBM、SDMの実践、多職種連携やかかりつけ職能発揮のためのコパイロットとなるものと確信している」とコメントした。