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イコサペント酸エチルとオメガ-3脂肪酸エチル 「重大な副作用」に心房細動、心房粗動を追記 添文改訂

公開日時 2024/11/14 04:50
高脂血症治療薬のイコサペント酸エチル(医療用)とオメガ-3脂肪酸エチルについて、「重大な副作用」の項に「心房細動、心房粗動」を追記するなどの添付文書改訂が行われた。厚生労働省医薬局医薬安全対策課が11月13日、課長名で添付文書改訂を指示したことを受けたもの。このほか炭酸リチウム、トリアムシノロンアセトニド(眼注用)、アセノイラミン酸、ヒドロキシクロロキン硫酸塩、ボリコナゾールの添付文書が改訂された。

添付文書の改訂指示があった医薬品とその内容は次の通り。

イコサペント酸エチル(医療用)(販売名:エパデールカプセル、持田製薬 等)
オメガ-3脂肪酸エチル(ロトリガ粒状カプセル、武田薬品 等)
改訂概要:「重大な副作用」の項に「心房細動、心房粗動」を追記する。

改訂理由:イコサペント酸エチル、オメガ-3脂肪酸エチル投与後の心房細動、心房粗動に関連する公表文献を評価した。専門委員の意見も聴取した結果、心房細動又は心房粗動のリスク増加を示唆する報告があることから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

炭酸リチウム(リーマス錠、大正製薬 等)
改訂概要:「重大な副作用」の項に「薬剤性過敏症症候群」を追記する。

改訂理由:薬剤性過敏症症候群の症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と薬剤性過敏症症候群との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

薬剤性過敏症症候群の集積状況:国内症例において、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例4例。うち死亡との因果関係が否定できない症例0例。海外症例において、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例1例。うち死亡0例。

トリアムシノロンアセトニド(医療用)(マキュエイド眼注用、わかもと製薬)
改訂概要:「硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化」の効能・効果について、「重大な副作用」の項に「眼障害」を追記し、眼内炎に関する注意喚起を追記する。 
「テノン嚢下投与」の効能・効果について、「重要な基本的注意」の項に感染性強膜炎における注意喚起を追記。「重大な副作用」の「眼障害」の項に「感染性強膜炎」を追記する。

改訂理由:「硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化」における眼内炎関連症例及び「テノン嚢下投与」における感染性強膜炎関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と眼内炎又は感染性強膜炎との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

眼内炎関連症例又は感染性強膜炎関連症例の国内症例の集積状況:「硝子体内投与:硝子体手術時の硝子体可視化」における眼内炎関連症例について、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は3例だが、1例は本剤を完全に除去しておらず使用上の注意を遵守していない症例。「テノン嚢下投与」における感染性強膜炎関連症例について、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は5例だが、2例は承認効能・効果外の症例。

アセノイラミン酸(アセノベル徐放錠、ノーベルファーマ)
改訂概要:「非臨床試験に基づく情報」の項の遺伝毒性の評価が実施されていない不純物についての注意喚起を削除する。

改訂理由:ICH Q3Aガイドラインにおける安全性確認が必要な閾値を超える不純物のうち、遺伝毒性の評価が実施されていない3種類の不純物について遺伝毒性試験の結果を評価した。専門委員の意見も聴取した結果、当該試験において特段の懸念は認められなかったことから、使用上の注意を改訂することは差支えないと判断した。

ヒドロキシクロロキン硫酸塩(プラケニル錠、サノフィ 等)
改訂概要:「重要な基本的注意」の項にリン脂質の蓄積に関連する注意喚起を追記する。

改訂理由:リン脂質の蓄積との関連が疑われる事象が認められた症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とリン脂質の蓄積との関連が疑われる事象との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

リン脂質の蓄積との関連が疑われる事象が認められた症例の集積状況:国内症例において、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は0例。海外症例では、医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は6例(承認効能・効果外の症例4例、承認用法・用量外の症例1例)。うち死亡0例。

ボリコナゾール(ブイフェンド錠、同静注用、同ドライシロップ、ファイザー 等)
改訂概要:「重要な基本的注意」の項に定期的な血中電解質検査を実施する旨を追記する。「重大な副作用」の項に「高カリウム血症」を追記する。

改訂理由:高カリウム血症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と高カリウム血症との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

高カリウム血症関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は4例。うち死亡0例。
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