サンバイオ 再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」の出荷条件 製造1回目は不適合 すでに2回目製造開始
公開日時 2024/11/18 04:51
サンバイオは11月15日、厚労省から条件および期限付き承認を取得した再生細胞薬「アクーゴ脳内移植用注」(バンデフィテムセル、SB623)について、第1回目の製造が不適合だったと発表した。同剤は、「承認取得後に治験製品と本品との品質の同等性/同質性に関するデータを収集し、改めて同部会の評価を受けるまで出荷できない」との承認条件が付されている。同社は、すでに第2回目の製造を開始しているとし、今後は、「規格に適合する製造結果を2回分得た後に一部変更申請を行い、その後の一部変更承認の取得を目指す」とコメントした。
第1回目の製造が不適合になった理由について同社は、「一つの規格値のみで、(PMDAの)審査おいて課題とされた収量を含む他の規格値は全て適合となり、特性解析結果も治験製品と同等の成績を得た」と説明。「重要原材料である細胞の不均一性に伴う製造ロット毎のばらつきによって、一定程度の規格外品が生じることは想定しており、今回の不適合はその範囲内と考えている」と強調した。
同社はまた、第2回目の製造に着手していることを明らかにし、規格に適合する製造結果を得た上で、一部変更申請を行う方針だ。これにより同剤の出荷時期の見通しは、2026年1月期第1四半期(2025年2~4月)から、1四半期遅れの2026年1月期第2四半期(2025年5~7月)を想定した。なお、同件が今期業績に与える影響については軽微としている。