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FRONTEO バイオベンチャーとの共同創薬エコシステム事業を始動 AI技術と資金援助で事業化支援

公開日時 2026/02/13 04:52
FRONTEOは2月12日、国内バイオベンチャーを対象とした共同創薬エコシステム事業「DDAIF Innovation Bridge」を本格始動すると発表した。同社が独自開発したAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」(DDAIF)を活用し、バイオベンチャーへの技術支援と資金援助をサポートすることでパイプラインの価値最大化を図り、製薬企業への導出など事業化を後押しする。同社の守本正宏代表取締役社長は記者発表会で、「FRONTEOのDDAIFを活用して、バイオベンチャーのサイエンスを支援し、必要に応じて投資提供も行うことで循環を起こしていく。最大で約1兆円の総合的な経済効果を生み出していきたい」と述べた。

DDAIFは、自然言語処理に特化したAI「KIBIT(キビット)」と、創薬研究者およびAIエンジニアの知見を組み合わせたAI創薬支援サービス。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的分子候補に関する「仮説構築」を通じて、医薬品開発における研究者の意思決定をサポートする。研究者の多くが無意識に「既知の集合知」に合致する遺伝子等の標的を選択するのに対し、DDAIFは研究未開拓の“White Speace”をAIがターゲット標的として選択するため、標的の新規性や妥当性、適応症のポテンシャルなど戦略的創薬プロセスを加味した疾患アプローチが可能となる。結果的に創薬開発の成功確率を向上させ、創薬力強化につながると同社は期待を寄せる。

◎DDAIF用いてシーズ創出や既存パイプラインを評価 資金面ではVCとの連携も視野

本格始動したDDAIF Innovation Bridgeは、“1stフェーズ”として、バイオベンチャーが培ってきた創薬技術とDDAIFを組み合わせたシーズ創出や既存パイプラインの価値評価・検証を行う。さらに発展させた“2ndフェーズ”では、蓄積した知見や実績を活かし、資本力のある大手製薬企業等へのライセンスアウトを模索するなど、将来の事業化を見据えた戦略設計につなげていく。資金提供についても、FRONTEOが支援するほか、ベンチャーキャピタル(VC)との連携も視野に入れるなど、協働するスタートアップやバイオベンチャーのイグジット戦略まで想定した創薬エコシステムを描いていることも特徴の一つだ。

記者発表会で守本社長は日本の創薬エコシステムの課題として、研究進捗以外では資金を得ることが難しく、資金がなければ研究が立ち行かなくなるという悪循環があると指摘。事業化につなげるためには、「テクノロジーによるイノベーションが欠かせない」とし、DDAIFを活用することでサイエンスに基づくバイオベンチャーの評価や支援につながると強調した。さらに、豊柴博義取締役CSOは「資金と技術の両面から援助することで、悪循環を好循環に変えていきたい。将来的には共同での導出も考えている」と期待を込めた。

◎連携するバイオベンチャー 「創薬を一か八かの勝負から再現性あるプロセスに」

FRONTEOではすでにバイオベンチャー5社との連携を始めている。このうちの1社であるエヌビィー健康研究所(NBHL、札幌市)はGタンパク質共役受容体(GPCR)に対する独自の抗体創薬プラットフォームを有する。両者の共同研究では新たな抗体医薬品パイプライン創出に向けたPoC(実証実験)を実施しており、最短で2026年度中の導出を視野にさらなる協業を進めるという。NBHLの髙山喜好代表取締役社長は、「創薬を一か八かの勝負にせずに、再現性のあるプロセスに変える試みであり、それができそうなところまで来ている」と手応えを示した。
 
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