東和薬品 CDMOアドラゴスファーマ川越に33年までに15億錠の製造委託 特許満了医薬品安定供給へ
公開日時 2026/04/17 04:50
東和薬品は4月16日、CDMOのアドラゴスファーマ川越との間で医薬品製造委受託提携に関する基本合意を締結したと発表した。特許満了医薬品の安定供給に向けた戦略的な協業体制の構築に向けたもの。アドラゴスファーマ川越の川越工場では製造ラインを増強し、東和薬品は 2029 年までに約 5 億錠規模、33 年までに約 15 億錠規模の製造を委託する予定。26年4月以降、両社が合意した委受託品目の生産準備が整い次第順次スタートさせる。
◎アドラゴスファーマ川越 固形製剤の年間生産能力引上げ 15億錠を東和薬品向け
基本合意に基づき、東和薬品はアドラゴスファーマ川越に製造を委託。あわせて、東和薬品は自社製造ラインを最適化し、供給が逼迫している医薬品の増産を推進することで、医薬品不足の解消に貢献を目指す。一方、アドラゴスファーマ川越は、川越工場への設備投資を加速し、固形製剤の年間生産能力を現行10億錠から段階的に拡充、最終的に25億錠体制を実現する方針。このうち15億錠規模を東和薬品向けに確保し、需給見通しを共有しつつ、安定供給を図る考え。アドラゴスファーマ川越に委託した製品について、有事の際には東和薬品工場においても並行生産を行い、複数拠点でのバックアップ生産体制により安定供給の強化を図る方針。委託する具体的な品目は非開示。
東和薬品広報部によると、通常の委受託では特定品目の委受託契約にとどまるが、年間の目標生産量を定めて基本合意に至っている点や、有事の際のバックアップ生産体制を視野に入れていることが特徴という。
東和薬品は、長期収載品とジェネリックの特許満了医薬品を一つの市場として捉え、安定供給に向け、特許満了医薬品の安定供給エコシステム構築を目指している。今年1月には大塚製薬と医薬品製造における戦略的な協業体制の構築に向けた基本合意を締結している。
アドラゴスファーマ川越は、ドイツ・ミュンヘンに本社を置くグローバルCDMOアドラゴスファーマが23年3月にサノフィの川越工場を買収したもの。アドラゴスファーマ川越の黒米正憲代表取締役社長は今回の協業について、「特許満了医薬品の安定供給を着実に実現するための実効性の高いパートナーシップ。川越工場への設備投資を通じて生産体制と品質保証体制を一段と強化し、品質を最優先に、国内の安定供給の確立に貢献するとともに、CDMOとしての機能拡充と持続的な成長を推進する」とコメント。アドラゴスファーマの創業 兼CEOであるアンドレアス・ラーベ博士は「本合意は、医薬品の安定供給を支えるうえで、専門性を有する製造パートナーが果たし得る重要な役割を反映している。当社は、川越工場への投資と東和薬品との緊密な連携を通じ、日本における特許満了医薬品の、より強固で強靭な供給体制の構築に貢献することを目指す」としている。