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製薬協・榊原本部長 官民投資ロードマップ「医薬品産業は戦略領域の上位」と歓迎 産業側も主体的投資を

公開日時 2026/07/10 05:30
日本製薬工業協会(製薬協)の榊原由紀子事業戦略本部長(武田薬品)は7月9日、理事会後の会見で、成長戦略の官民投資ロードマップの公表を受け、「医薬品産業が戦略領域の上位に位置付けられ、非常にポジティブに受け止めている」との認識を示した。榊原本部長は、医薬品に対する政府側(官)の投資規模が「AI・半導体」に次ぐ2位に位置したことを紹介した。これを踏まえて、産業側(民)としても「治験などについては、民である我々がもう少し投資を頑張っていく必要がある」と話し、民間も主体的に投資を進め、官民一体となり、産業として成長していく必要性を強調した。

◎政府側の投資金額が64.1兆円、投資規模 が498.3兆円 「AI・半導体」に次ぐ2位

官民投資ロードマップは、高市政権が肝いりで進める成長戦略の一環として、戦略17分野について、勝ち筋や官民投資額、経済波及効果などを示したもので、6月24日に公表された。策定に向けた議論には、製薬協も医薬品産業側の委員として参画してきた。

官民投資ロードマップによると、医薬品に対する官民の投資金額が64.1兆円、投資規模 が498.3兆円に上り、医薬品の投資規模が「AI・半導体」に次ぐ2位だった。官側の投資を踏まえて産業側の行動も求められるところだ。榊原本部長は「創薬・先端医療」分野で、積極的に投資を進める主要な製品とされた「ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品」で、治験実施体制の更なる強化が講じるべき施策に盛り込まれたことを引き合いに、産業側も積極的な投資を進め、産官が連携してインフラを構築していく必要性を強調した。同日開かれた理事会でも「まだKPI等は示されていないが、製薬協としても主体的に取り組んでいきましょうというお話をさせていただいた」と話した。

官民投資ロードマップでは、「ファーストインクラス製品・ベストインクラス製品を含む特許品の世界市場(日本を除くG7)は、年平均9.6%で拡大している」との現状を示したうえで、「我が国の特許品の市場規模について、特許品の世界の成長に比肩する成長を目指す」との目標を掲げた。榊原本部長は、「最後までディスカッションで入れていただけるかどうかというところだったが、ここが入ったことは一番大きかった」と振り返り、「非常に大きな意義があった」と強調した。

講じるべき施策パッケージに、「医薬品市場の魅力度向上による患者アクセスの改善に向けた、革新的新薬のイノベーションの更なる評価の検討」が盛り込まれたことにも触れ、「薬価制度で、革新的医薬品をどう評価していただくかは一番大きい。政府とも議論していきたい」と意欲をみせた。米国の最恵国待遇(MFN)政策にも触れ、イノベーション評価につながる議論に意欲をみせた。

◎製薬協・木下理事長 骨太方針「我々の方向性と合致している部分が多い」

政府が近く閣議決定する「経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)2026」について、製薬協の木下賢志理事長は、「我々の考えていることと方向性がかなり合致している部分が多いのではないか」と評価した。

骨太方針は現在最終調整が進められている段階にあるが、「諸外国の医薬品を巡る政策の動きがある中でも必要な医薬品等が確実に上市される環境整備」のうち、“諸外国の医薬品を巡る政策”に米国の最恵国待遇(MFN)を本文に追記する方向で調整が進められている。木下理事長は、日本市場において外資系企業の上市する医薬品のシェアが高いことを説明したうえで、「MFN政策が行われる中で、例えば日本の薬価が低いから日本で上市しないというようなことは絶対にあってはならないと思っている」と強調。「諸外国の状況も見据えながら、必要な医薬品は日本にきちんと上市できるよう、環境整備することと併せて、初収載時において適切に評価する」必要性を強調した。

また、原案段階では、「我が国の医薬品市場の魅力を高める観点から、医薬品の画期性に対する初収載時における適切な評価や特許期間中の薬価の在り方を含め、革新的新薬のイノベーションの更なる評価について検討を進める」とした。なお、特許期間中の薬価の在り方として、脚注に「市場拡大再算定及び持続可能性特例価格調整等」と具体的に示された。木下理事長は、「ネガティブな方向ではなく、“革新的新薬のイノベーションの更なる評価”のフレーズの中で、(市場拡大再算定及び持続可能性特例価格調整の見直しについて)検討すると書かれている」ことを評価。「政府や与野党、関係者が十分に調整いただき、今回の骨太に反映していただいたという想いがある。そういった動きを非常に感謝している」と話した。

【訂正】下線部に誤りがありました。訂正します。(7月10日14時47分)


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