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ノボ社が米リリーを提訴 肥満症薬・2型糖尿病薬の米キャンペーン広告を問題視 優位性の証拠「欺瞞的」

公開日時 2026/07/24 04:51
ノボ ノルディスクは7月21日(米国現地時間)、イーライリリー社の肥満症薬と2型糖尿病治療薬を同社製品と比較したキャンペーン広告(TVCM、SNS等)が患者・一般消費者に誤解を与える内容だとして、イーライリリー・アンド・カンパニーおよびリリーUSA社を米ニュージャージー州連邦地方裁判所に提訴した。リリー社が米国内で放映したスポーツ中継のTVコマーシャルや、TikTok、FacebookなどのSNSを通じて配信された比較広告の内容を問題視したもの。ノボ社は、虚偽広告および不正競争防止法(ランハム法(Lanham Act)含む)に複数違反していると指摘。リリー社に対し事前に特定の広告削除または実質的な修正を求めたと明かした上で、「(同社が)拒否したことを受けて提起した」と説明している。

◎ノボ社 重要な臨床的背景を「隠蔽または省略した」と批判

ノボ社が問題視したリリーのキャンペーン広告は、“ゼップバウンド(リリー)vsウゴービ(ノボ)”をモチーフにしたもの。ノボ側は、「両薬剤の最高用量を比較した直接的な臨床試験は存在しない」と指摘。加えて、広告で紹介されたノボ社の比較対象薬が、26年3月にFDAが承認したウゴービ7.2mgの高用量製剤でなく、それ以前の1.7/2.4mgの低用量製剤があえて使用されていたとし、「リリーの最高用量とノボの低用量を比較した時代遅れの研究を意図的に選択し、重要な臨床的背景を隠蔽または省略しながら、それらの結果を広範な製品レベルの優位性の証拠として欺瞞的(deceptively)に提示している」と批判した。

また、”マンジャロ(リリー)vsオゼンピック(ノボ)“をモチーフにした比較広告については、マンジャロの最高用量15mgに対し、オゼンピックは低用量1mgとの比較になっていると指摘している。

◎ウゴービおよびオゼンピックの最も効果的な注射剤に関する関連情報を省略している

ノボ社は、「今回の訴訟はゼプバウンドおよびマンジャロに関するリリー社の消費者向けキャンペーン広告が、ウゴービおよびオゼンピックの最も効果的な注射剤に関する関連情報を省略しているため、肥満症および2型糖尿病を患う数百万人の米国民に対して虚偽かつ重大な誤解を招くものであるとして、リリー社を訴えるものだ」と主張した。また、同社上級副社長兼グループ法務顧問であるジョン・F・クックルマン氏は、「ヘルスケア企業は、公表する情報を正確かつ最新の状態に保つ責任がある。効果のない小さな文字の免責事項では、大規模な全国キャンペーンによって生み出された誤解を解消することはできない」と厳しく批判した。

ノボ社としては、リリー側がこれら広告の自主的な撤回に応じない場合、今後数日中に裁判所に正式な申し立てを行うと強調。「リリーの広告で消費者が混乱し、誤解させられているという証拠を添えて、広告の即時停止を求める仮差止命令を申し立てる予定だとリリー側に伝えた」と明かした。

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