薬食審・第二部会 新薬8製品を審議、全て承認了承 中外の新規血友病薬など

公開日時 2018/03/05 03:52
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厚労省の薬食審医薬品第二部会は3月2日、新薬8製品の承認の可否を審議し、全て承認することを了承した。インヒビター保有の血友病A治療に用いる抗体医薬で皮下注製剤のヘムライブラ(一般名:エミシズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬)などがある。今回了承された製品は通常なら3月中に承認される。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

ヘムライブラ皮下注30mg、同60mg、同90mg、同105mg、同150mg(エミシズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「血液凝固第8因子に対するインヒビターを保有する先天性血液凝固第8因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。
 
基本は週1回皮下投与する。遺伝子組換え製剤であり、ヒト等の原材料由来による感染症リスクを低減しているのも特徴。 中外が17年7月に承認申請した。米国ではFDAがブレークスルーセラピーに指定し、17年11月に承認済。欧州では審査中。(17年12月現在)。中外の次期戦略品のひとつ。
 
タフィンラーカプセル50m、同75mg(ダブラフェニブメシル酸塩、ノバルティスファーマ)
メキニスト錠0.5mg、同2mg(トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物、ノバルティスファーマ)
:「BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果に追加する新効能医薬品(両剤)、新用量医薬品(タフィンラーのみ)。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。
 
BRAF600遺伝子変異は、非小細胞肺がんの約2%。両剤は悪性黒色腫に対する併用療法で承認を取得しているが、今回の非小細胞肺がんに対する併用療法についてノバルティスは16年12月に承認申請した。海外では、欧州は17年3月、米国は17年6月に承認。BRAF600遺伝子変異を有する非小細胞肺がんに関する効能・効果においては38の国・地域で承認済。
 
レンビマカプセル4mg(レンバチニブメシル酸塩、エーザイ):「切除不能な肝細胞がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間5年10か月。
 
同剤は根治切除不能な甲状腺がんの適応で承認取得しているが、今回の肝細胞がんの適応追加についてエーザイは17年6月に承認申請した。海外では欧米で17年7月に承認申請され、審査中。
 
シングリックス筋注用(乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(チャイニーズハムスター卵巣細胞由来)、ジャパンワクチン):「帯状疱疹の予防」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
 
50歳以上が対象。0.5mLを2か月間隔で2回筋肉内に接種する。この適応では生ワクチン(阪大微研)があったが、シングリックスはアジュバントを含む遺伝子組換えワクチン。海外では、カナダ、米国で17年11月に承認済。欧州は16年11月に承認申請され、審査中。

トレムフィア皮下注100mgシリンジ(グセルクマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
 
免疫や炎症に関わるIL-23を標的にするヒト型抗IL-23モノクローナル抗体製剤。IL-23は、炎症性に関与するIL-17Aを上流で調節するとされ、下流経路におけるサイトカイン産生を抑えて効果を発揮するとされる。ヤンセンが17年4月に承認申請した。大鵬薬品とコ・プロ契約している。海外では米国は17年7月、欧州では17年11月に承認済。
 
シベクトロ錠200mg、同点滴静注用200mg(テジゾリドリン酸エステル、バイエル薬品):「深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間8年。
 
適応菌種はデジゾリドに感性のMRSA。適応とする皮膚軟部組織感染症の半数近くは黄色ブドウ球菌で、うち20~40%がMRSAだという。両剤形とも1日1回投与。バイエルが17年5月に承認申請した。海外では、米国は14年6月、欧州は15年3月に承認、17年11月現在51の国・地域で承認済。
 
プレバイミス錠240mg、同点滴静注240mg(レテルモビル、MSD):「同種造血幹細胞移植患者におけるサイトメガロウイルス感染症の発症抑制」を効能・効果と対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間10年。
 
国内外の診療ガイドランでは、同種造血幹細胞移植後に行うモニタリングでサイトメガロウイルスの再活性化を検出した上で、治療薬の投与を始める「先制治療」が主に実施されているが、用いられる既承認の治療薬では骨髄毒性や腎毒性の懸念があった。同省の担当官によると、同剤は有効性とともに、骨髄毒性や腎毒性のリスクを減らすことが期待できるという。MSDが17年7月に承認申請した。海外では18年1月現在、米国、カナダ、欧州で承認済。
 
【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。
 
ヒュミラ皮下注40mgシリンジ0.8mL、同皮下注40mgシリンジ0.4mL、同皮下注80mgシリンジ0.8mL、同皮下注40mgペン0.4mL、同皮下注80mgペン0.8mL(アダリムマブ(遺伝子組換え)、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な膿疱性乾癬」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。
 
関節リウマチの治療薬として知られる生物製剤で、尋常性乾癬、関節症性乾癬の適応の承認も取得している。
 
乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチンH5N1筋注用「化血研」(乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(H5N1株)、化血研):「新型インフルエンザ(H5N1)の予防」に小児用量を追加する新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(2024年3月23日まで)。H5N1型のパンデミック第一波の時に用いるプレパンデミックワクチン。
 
乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)筋注用(乳濁細胞培養インフルエンザHAワクチン(プロトタイプ)、化血研):「パンデミックインフルエンザの予防」に小児用量を追加する新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余(2025年3月25日)。プロトタイプワクチンは、パンデミック時にその時に実際に流行しているウイルス株を用いて迅速に製造できるようにするもの。
 
ベルケイド注射用3mg(ボルテゾミブ、ヤンセンファーマ):「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫」を効能・効果に追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。
 
厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で、この追加する適応症について公知申請が妥当と判断され、第二部会の了承を経て申請されていたもの。そのため既に、追加予定の適応症について保険適用されている。
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