【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

スズケン・浅野社長 Amazonモデル “敵”ではない 事業を見直す良いチャンス 次期中計の一つのテーマ

公開日時 2022/11/15 04:53
スズケンの浅野茂社長は11月14日、2023年3月期第2四半期決算説明会に臨み、社長就任から半年間を振り返りながら、「スズケングループDXを全社に掲げ、新しいビジネスを生み、組織、人、企業文化、更にはコア事業である卸売業の事業モデルもダイナミックに変えていく」と決意を表明した。あらたなサプライチェーンとして注目されるAmazon薬局については、「敵なのかということではなくて、自分たちの事業モデルを見直す良いチャンス」と指摘。「自分たちが参入するのか、一緒にやるのか、それとも他社とやるのか、この部分は当然次期中計に向けてもう一つのテーマになってくると思っている」と強調した。

◎今年度は次期中計に向けた“Chapter ZERO”の位置づけ


浅野社長は、「今年度は次期中計に向けた“Chapter ZERO”(チャプターゼロ)と位置づけている。一旦ゼロベースで考え、改革を断行していく決意と、次期中計に向けた“ゼロ章”という意味を込めた」と強調する。続けて、「この半年間集中して取り組んできたテーマは真の卸構造改革とデジタルビジネスへの準備だ」と力を込めた。医療・医薬のビジネス環境はコロナを境に大きく変化する中で、スズケンが「第3の創業」と位置付けるのが健康創造事業体への変革であり、「スズケングループDX」をワンチーム(one Team)で成し遂げることにある。

◎データやデジタル技術を活用し、スズケングループが持っている事業がつながる


「データやデジタル技術を活用して、スズケングループが持っている事業がつながる。そして、グループ社員がつながる。また、メーカー、医療機関、保険薬局、医療・介護従事者、患者さらに地域がつながる。これらがつながるのはデジタルだからこそできる世界だ」-。この日も浅野社長はデジタルビジネスへの期待感を熱っぽく語った。すでにデジタル分野での協業企業への出資比率を高めるなど関係強化に積極的だ。最近はユビー、スマートショッピング、Welbyの株式を追加取得など、ヘルステック企業との連携にも力を入れている。

◎Amazon薬局への認識 「何かをダイナミックに変えるヒントをいただける」

Amazon薬局の日本市場参入が囁かれる中で浅野社長は、「新しい薬局モデルがこれから出てくると思っている」と述べながらも、「これに100%変わることはない。Amazonのモデルが“敵”なのかということではなく、自分たちの事業モデルを見直す良いチャンスになる。自分たちが脅威に思うのであれば、何かをダイナミックに変えるヒントをいただけると思っている」と強調。「私としては、アマゾンのようなビジネスに参入するのか、または一緒にやるのか、または他社と一緒にやるのか、この部分は当然次期中計に向けてもう一つのテーマになってくると思っている」と意欲を示した。さらに、「どこと組むかについては、それは得意様とのご関係もある。お得意様とも一緒にご相談し合いながら、卸売業を大切にしてきた得意先との関係性を前提に、ダイナミックに新しい事業モデルを構築してまいりたい」と強調した。

◎修正後の連結通期業績予想 売上高2兆2710億円

同社の業績予想修正後の23年3月期連結通期業績予想は、売上高2兆2710億円、営業利益249億円、経常利益280億円を見込む。うち、医薬品卸売事業セグメントの通期業績予想は売上高2兆1850億円、売上総利益1224億円、販管費1011億円、営業利益213億円。


プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(33)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー