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中医協 薬価制度改革で業界から意見聴取 委員は模様眺め

公開日時 2011/08/25 04:02

中医協の薬価専門部会が8月24日、東京都内で開かれ、来年度に予定されている薬価制度改革について医薬品業界団体から意見聴取を行った。日本製薬団体連合会(日薬連)、日本製薬工業協会(製薬協)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)、米国研究製薬工業協会(PhRMA)は揃って、新薬創出加算の試行により未承認薬・適応外薬の改善が進み、世界的新薬の創出に向け国際共同研究開発が活性化していることを強調。この動きを加速するには同加算を試行から本格実施に移すことが必要だと訴えた。日本医薬品卸業連合会(卸連)も同加算の意義を認め、流通改善に資するとして製薬団体側の主張を支持した。それに対し部会委員からは、未承認薬問題の改善は認めつつも、表立った賛否の表明はなく、模様眺めに終始した。

意見を発表したのは日薬連の庄田隆会長(第一三共会長)、製薬協の手代木功会長(塩野義製薬社長)、EFPIAジャパンの加藤益弘会長(アストラゼネカ社長)、PhRMA在日執行委員会の梅田一郎委員長(ファイザー社長)、卸連の別所芳樹会長。日本ジェネリック製薬協会(JGA)の澤井弘行会長(沢井製薬会長)は同席した。

業界側の主張に対し、診療側の邉見公雄委員(全国公私病院連盟副会長)、支払側の白川修二委員(健康保険組合連合会専務理事)は共に未承認薬問題への対応を評価。そのうえで邉見委員は、同加算の狙いである革新的新薬の創出を見極めるまでは時間がかかるとして「引き続きトライアル(試行)ではいけないか」と質問。白川委員は新薬開発をスピードアップするために必要な改善策を尋ねた。それらに対し日薬連の庄田会長は、アンメットメディカルニーズを満たす新薬研究開発を加速する意味でも本格実施が必要だと主張した。

日薬連は、必須薬の薬価採算割れ未然防止策(「保険医療上必要性の高い医薬品の薬価改定方式の見直し」)の実施も求めたが、ほとんど質疑らしい質疑がないままに終わった。そのほか、後発品の使用促進の妨げになるとして先発品の特例引き下げを廃止することや、初後発品の薬価の7掛ルールの堅持(JGA提案)する意見は、配布資料には載せていたが、口頭説明はなかった。

業界の市場拡大再算定撤廃主張に委員猛反発

業界側は市場拡大再算定にも触れ、市場でイノベーションが評価され、売上が伸びた製品に対し、薬価を引き下げるのは「イノベーションの適切の評価という概念からは相反する」と同再算定の撤廃を迫った。それに対し支払側の白川委員は「その発言は我慢ならない」、診療側の安達秀樹委員(京都府医師会副会長)は「白川委員と同じ。何を言っているのか」と反発。白川委員は、「イノベーションにより貢献しているのはその通りだが、それは適正な価格で売っていただきたいということ」と述べた。安達委員は「想定(売上)はメーカーがされる。その想定より大きく乖離するというのは、最初の推計がおかしいからだ」とした。

卸連・別所会長 単品単価取引に向け「国も指導を」

卸連の別所会長は、新薬の価値を評価する新薬創出加算においては、市場においても価値に見合った価格の形成が必要になるとして、総価取引を是正し、個々の新薬に価値に基づく単品単価取引が必要と主張し、理解を求めた。

別所会長によると、10年度の価格交渉では、卸連加盟各社は同取引の推進に努めた結果、全品総価取引は減少したが「単品単価取引の移行は限定的で、単品総価取引(総価で交渉し、総価に見合うように個々の単価を卸の判断で設定する契約)が増えた」。背景には、総価取引に応じない卸を排除するような大規模ユーザー(医療機関、薬局)の存在や、経済合理性に基づく価格形成では「値上げも値下げもありうる」ことへの理解が十分でないことなどを指摘した。

その上で、単品単価取引への理解、推進は「卸のみでは限界がある」として、ユーザーの協力とともに、流通改善問題懇談会などを通じ「単品単価取引を徹底するよう国の指導を望む」と述べ、対応を求めた。

部会は次回9月下旬の予定で、今後、年末に向け制度改革の内容を詰める議論に入る。
 

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