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厚労省・ディオバン問題検討会 ノバルティスは元社員への本社の直接関与を否定

公開日時 2013/09/03 03:51

降圧薬ディオバン(一般名:バルサルタン、ノバルティス)の臨床研究におけるデータ改ざん問題を受け、厚労省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」(委員長:森嶌昭夫名古屋大学名誉教授)は2回目の会合を9月2日に開催した。この日は当事者であるノバルティス、京都府立医大、東京慈恵医大からヒアリングを行った。このなかでノバルティス側は、当該臨床研究の実施や奨学寄附金の決定に本社が関わったとの認識を示しながらも、今回指摘されている元社員に対しては、本社からの直接的な関与を否定した。一方、大学側は、臨床研究を実施する際のプロトコールの検討などに、ノバルティスの元社員や別の社員が関わったとの認識を示した。検討会は引き続き、元社員や研究者等へのヒアリングを実施する予定。非公開で行われる見通し。また、9月30日に第3回会合を開き、中間報告をまとめる。


この日の検討会は関係機関からのヒアリングを中心に、各委員とのディスカッションが行われた。ノバルティス側は一連の臨床研究の実施に関する本社の意思決定について、「社内で検討した当時の議論の記録は残っていないが、海外で先に結果を出しているものもあり、(日本でも)ある程度の結果がでるものと期待していた」と説明した。ただ、京都府立医大や東京慈恵医大で行った臨床研究の進捗管理については、「(研究が)進んでいたという元社員の記載があることを認識していた」と述べるに止め、実質的に元社員が行っていたものとの認識を示した。


そのほか、適応拡大を目的とした治験ではなく、臨床研究の形で行った理由については、「(当時ノバルティスは)開発戦略の軸足をドラッグラグに置いていたため、新規有効成分が中心となり、ディオバンはこれに含まれなかった」とした。


さらに臨床研究のデータをプロモーション資材に利用した理由については、「社内の薬事部などクロスファンクションで評価いただいた」としながら、当時は、薬事法、承認事項、安全性・有効性などに照らして問題がないこと、さらにピュアレビューを経てランセットなどの医学学術誌に掲載された論文であることなどを社内で総合的に判断したとした。ただ元社員の関与が明るみになったことで「関わっていないことを前提にやるべきだった」とした。


◎京都府立医大、東京慈恵医大 ともに再発防止策を提示


京都府立医大と東京慈恵医大はそれぞれ今回の問題を踏まえた再発防止策を提示した。京都府立医大の再発防止策(骨子案)では、①研究活動の改革に関する検討委員会の設置、②研究開発・品質管理統合センター(仮称)の創設、③行動規範の策定と研究倫理教育の強化、④教育カリキュラムの更なる充実、⑤利益相反の公表-などをあげた。一方、東京慈恵医大は、①科学研究行動規範の策定、②臨床研究及び医学研究倫理の教育の充実、③臨床研究センターの設置などをあげた。


各委員とのディスカッションで京都府立医大は、ノバルティス社の元社員の上司に相当する別の社員と相談する過程で、統計に詳しい元社員を紹介されたことを明らかにした。また東京慈恵医大はディスカッションの中で、Jikei Heart Studyに関わったスウェーデンのサールグレンスカ大学病院のビヨン・ダーロフ教授との接点について、「(慈恵医大の)研究者が学会に行ったときに、ノバルティス社の人と一緒にいるダーロフ先生とお会いし、そこで話し合いになった」と説明した。


 

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