バイエル ネクサバールで甲状腺がんの適応追加を申請
公開日時 2013/10/02 03:50
バイエル薬品は9月30日、肝細胞がんおよび進行性腎細胞がん治療薬ネクサバール(一般名:ソラフェニブトシル酸塩)について、局所進行または転移性の甲状腺がんの適応追加を国内で承認申請したと発表した。同薬は、9月13日に厚労省から希少疾病用医薬品の指定を受けている。
申請は、日本の施設も参加した国際共同フェーズ3(P3)DECISION試験によるもの。このP3では、化学療法やチロシンキナーゼ阻害剤、VEGFやVEGF受容体を標的としたモノクローナル抗体、その他の分子標的薬の治療歴のない放射性ヨウ素治療抵抗性の局所進行または転移性の分化型甲状腺がん患者417人を対象とし、ソラフェニブ群(400mgを1日2回経口投与)とプラセボ群にランダムに割り付けた。無増悪生存期間中央値がプラセボ群5.8カ月に対してソラフェニブ群10.8カ月と、ソラフェニブ群で有意に延長した。
欧米ではこの6月に、放射性ヨウ素治療抵抗性の局所進行または転移性の分化型甲状腺がんを適応症として申請済みで、FDAは同薬を優先審査薬に指定している。