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Meiji Seika・小林社長 地域の中核病院にリソース集中 医療制度改革見据え

公開日時 2015/05/21 03:51

Meiji Seika ファルマの小林大吉郎社長は5月20日、東京都内で開いた記者懇談会で、「我々が攻めるべき施設は地域医療で中核となる病院。その中核病院の薬剤使用状況が、そのエリアのフォーミュラリーになる」と述べ、注力する病院の選択と集中、そしてその病院でのプレゼンス向上に取り組む方針を示した。医療・介護がこれまでの施設単位から地域単位で提供される方向であることから、地域の中核病院の存在感が今後より一層増すと判断。「これからの病院機能の変化を見据えた販売体制の変化」が必要としている。

病院市場での取り組みを強化することで、重点製品や注力事業の競争優位性を一層強化するねらいもある。同社の梅木祐仁・医薬営業本部長は、▽次期主力品候補の統合失調症治療薬アセナピン(申請準備中、2016年度上市計画)の主戦場が病院市場となる▽ジェネリック事業では病院での採用実績が周辺調剤薬局の採用意向に大きく影響する――ことなどを指摘し、医療提供体制の今後の方向性とともに、開発品や製品ラインナップの面からも病院市場の重要性が増していると説明した。

■CNS専任MR250人に増員 抗うつ薬市場トップシェア目指す

同社ではこのほど、グループ全体の15年度~17年度の3か年の中期経営計画を策定した。医薬品事業を見てみると、国内医薬売上目標は1060億円以上(14年度実績は891億円)とし、このうちGEでは売上500億円以上(同377億円)を目指す。

この実現に向けて病院市場での取り組み強化のほか、MRの増員、CNS領域の強化、GE事業の強化に取り組む。MR数は14年度の846人を17年度に900人体制に拡充し、このうちCNS領域専任MRは同206人を250人体制にする。抗うつ薬リフレックスのライフサイクルマネジメントなども行い、現在ファイザーに次ぐ第2位となっている抗うつ薬市場シェアで第1位を目指す。 統合失調症領域に新規参入することから、同領域の専門医ネットワークの構築にも着手する。なお、同領域ではオランザピン(先発品名ジプレキサ)が16年度に、アリピプラゾール(同エビリファイ)が17年度に特許切れするといわれており、同社は両剤のGEを販売する計画だ。

そのほか、重点領域の感染症領域では、大正富山医薬品、第一三共に次ぐ市場シェア第3位の全身性抗菌薬市場で第2位へのランクアップに挑戦する。大正富山が販売しているゾシン静注用の特許切れ後に、Meiji Seikaは同剤のGEを投入することを検討している模様だ。

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